有権者の関心薄く

期日前投票を行う有権者=6日、和泊町=

農業振興や子育て支援求める声
沖永良部島 県議選

 【沖永良部】県議選の投開票が9日に控えている。大島郡区(定数2)には3人が立候補している。選挙区内の沖永良部島の有権者からは、子育て支援や農業用肥料の価格高騰対策などを求める声のほか、「投票しても影響があるとは思えない」「盛り上がっていない」など関心の薄さがうかがえる意見が出た。

 6日に期日前投票を済ませた農家の男性(66)は「候補者が論戦を交わすようなこともなく、盛り上がりもなかった」と話す。いま一番困っていることを聞くと「ウクライナ戦争で肥料価格や輸送コストが高くなっている。いつまでこの状況が続くのか」と不安をこぼした。

 農業アルバイトの男性(25)は「選挙があるのはチラシやポスターで知っていたが、わかるのは名前だけ。あまり興味がない。投票しても私に影響があるとは思えない」。

 公園でグラウンドゴルフの練習をしていた男性(83)は「今回、みんなの関心が薄いかも。身近な選挙なのでもう少し関心があってもいいけど」と話す。投票には必ず行くという。この日も練習前にポスターを見て候補者を確認した。「以前はもっと関心があったが、段々薄れてきている。この前、候補者が選挙カーで遊説していたが、競技に夢中で気が付かなかった。もっと地域に根差した活動をしてほしい」。

 元保育士の女性(39)は「選挙に興味がないわけではない。子どもたちが春休み中で大変だったので、選挙のことまでは考えていなかった」。中学2年から未就学児まで4人の子どもがいる。子育てが一段落したら、仕事復帰を考えている。「子育ても仕事も両方できる世の中になれば。どちらも諦めたくない」。

 期日前投票の会場に訪れた女性(78)は「年金で細々と暮らしている。私の周囲には、同じ年齢でも農業をして頑張っている人がいる。そういう人たちをもっと支援してほしい」と話した。