大島郡区9日投開票

三つどもえ選挙戦 午後11時ごろ大勢判明か 県議選

 任期満了に伴う県議会議員選挙は、9日投開票される。選挙戦に突入した大島郡区(定数2)は、いずれも徳之島を地盤とする3人の候補が、有人8島からなる広大な選挙区を駆け巡って舌戦を繰り広げた。前回同様、三つどもえとなった選挙戦は、自民党の現職2人に無所属の新人1人が挑む構図。各陣営は組織の引き締めを図る一方、無党派層などの票の掘り起こしにも懸命で、奄美市区が無投票となったこともあって盛り上がりに欠けるなか、投票率の行方も注視している。開票作業は午後8時に始まり、同11時ごろには大勢が判明する見通し。

 大島郡区に立候補しているのは、自民現職で再選を目指す寿肇氏(49)、同じく自民現職で5選を目指す禧久伸一郎氏(66)、無所属新人で初当選を目指す盛本学氏(56)=届け出順=の3人。

 再選を目指す寿氏は「県政は農政にあり」をスローガンに農業振興による雇用創出と所得向上などを掲げた。観光業などと連携した農産品のブランド化による地域経済の活性化などの政策も訴え、支持拡大を狙った。

 禧久氏は4期16年の実績を強調、支援を受ける各種団体を中心に組織力を生かした選挙戦を展開。奄振法の延長、改正による地域振興や観光振興、交流人口の拡大などによる経済発展と住民の生活向上などを訴えた。

 現職2人に挑む盛本氏は、出身高校の同窓会を中心に草の根選挙を展開。「農政、福祉、子育て支援」を柱とする県政推進を訴え、「うらぎらない政治」を強調し、現職への批判票取り込みと無党派層への浸透を図った。

 大島郡区の投票所は10町村の計83カ所。うち、8日に繰り上げ投票があった瀬戸内町の請島、与路島を除く81カ所で、一部を除き午前7時~午後6時まで(瀬戸内町は20か所で1~2時間短縮)行われる。

 3月30日現在の大島郡区の選挙人名簿登録者数は4万7795人(男2万3807人、女2万3988人)。