クルーズ船「スターブリーズ」寄港

安田壮平市長も参加して行われた歓迎セレモニー

白く美しい姿のスターブリーズ

喜界島に寄港した「にっぽん丸(7日撮影)

名瀬港で歓迎セレモニー
喜界には7日、「にっぽん丸」も

 奄美市の名瀬港観光船バースに10日、バハマ船籍のクルーズ船「スターブリーズ」(1万2995㌧、全長159㍍)が寄港した。安田壮平市長らが歓迎セレモニーを行い、船長らに花束や大島紬の記念プレートなどを贈った。乗客217人の大半が下船し観光や買い物に向かった。7日には、喜界島に「にっぽん丸」(2万2472㌧、全長166・65㍍)が寄港し、約380人が島内観光に出かけており、インバウンド需要の復活が期待される。

 スターブリーズは、入港予定の午前8時30分より約1時間早く入港。ヨットタイプのクルーズ船で瀟洒(しょうしゃ)な白い開放的なスタイルをみせた。乗客は、パスポートや荷物のチェックを受けると、市が用意したテントに立ち寄り、目的のスポットへの地図などを受け取っていた。個々に歩いて観光に出かける人、観光ツアーバスに乗り込む人、タクシーをチャーターする人などスタイルは様々だった。

 米アリゾナ州出身で奄美市名瀬小湊在住でバスツアーの観光ガイド、ショースタクさん(33)は「(客船で観光に訪れる人は)施設の説明より、島の生活様式、儀式など具体的な質問をする人が多い。少人数学校のことを聞かれることもある。『ここは昔アメリカだった』と説明すると、島の歴史も知りたがる」と話した。この日は、大島紬村~奄美パーク~田中一村記念美術館を回る17人参加のツアーをガイドした。混雑を避けるため、逆コースで回るツアーも運行された。

 観光タクシーの運転手は「3時間貸切1万3800円だが、言葉が通じないので通訳ガイドは(客に)別途雇ってもらわなければならない。(大手タクシー業者の廃業で車両が減っていることから)市内で客待ちをする方が効率がいい」と話した。

 通訳の一人は「徒歩で観光に向かう人は事前に下調べしていることが多い。印象としては砂浜に行きたがる傾向が強い。朝仁海岸への経路を聞かれることが多い。きょうはハブを扱う店舗を案内した」と笑った。

 にっぽん丸は、5月7~12日「屋久島・種子島・奄美大島」、6月4~8日「奄美大島・上五島」、同15~18日「横浜・奄美・那覇」クルーズで名瀬港に寄港する予定。