名店の味「かすうどん」に人気

自らの手で湯切りして名物の「かすうどん」を提供した龍の巣の畑博貴社長(左側)=11日、天城町役場で

売上約30万円は町教育委員会に寄付=12日、同町役場

「龍の巣」が出店、出張販売
売上は天城町教委寄付

 【徳之島】全国展開する焼肉とかすうどんの名店「龍の巣」(本社・大阪市)が11日、天城町役場中庭(ディダテラス)で名物「かすうどん」を出張販売した。関西の本場の味を求めるうどんファンたちが行列をつくり、用意した600食を半日で完売する人気ぶり。売上金約30万円は12日、同町教育委員会に寄付した。

 ㈱龍の巣ホールディングス(畑博貴代表取締役大将・社長)の「龍の巣」は2001年に大阪心斎橋で創業し、現在大阪、東京、福岡で計12店舗を展開。和牛焼肉と並ぶ同店名物の「かすうどん」は、牛の小腸など内臓を加熱して油を取った「油かす」の旨味を詰め込んだ関西発祥のいわばソウルフード。

 今回の天城町出店のきっかけは、鹿児島県産和牛に関心を抱く畑社長(51)の昨年10月の全国和牛能力共進会視察。天城町松原の肉用牛繁殖農家(現在生産牛60頭・子牛42頭飼養)で、地場産食材にこだわったイタリアンレストラン「ビストロノバコスタ」も営む麓正高さん(43)=町教育委員=との出会い。意気投合してコラボ企画で進めてきた。

 畑社長はスタッフ含む4人で来島。うどんてぼ(湯切りかご)を自ら振るって油かすをトッピングして提供。町職員らの多くも昼食時間にテイクアウトで利用し、口々に「初めて食べたがとてもおいしかった」と話していた。

 12日の売上金の贈呈式で畑社長は「笑顔と素晴らしい景色の中でうどんを作らせていただき、創業21年で初の素晴らしい経験。すごいパワースポットにもなった。チャンスがあれば今後も精いっぱいご提供したい」。森田弘光町長は「今後もいろんな形のコラボに期待。浄財(寄付金)は天城町の子どもたちのために使います」とお礼を述べていた。