天城町「大和城」観光地連携整備

天城町が「大和城観光地連携整備事業」で整備したコテージ=13日、同町天城

心身癒せる観光地に
新たにコテージ4棟

【徳之島】天城町が、奄美群島成長戦略推進交付金事業で進めた2022年度「大和城(やまとぐすく)観光地連携整備事業」では新たにコテージタイプの宿泊施設2棟が完成。21年度に建設し先行供用分を含め計4棟とした。「大和城」すそ野の中山間部(同町天城)に位置して、世界自然遺産関連エリアにも近い。町は来月の大型連休からの供用開始を目指す。

天城町の「大和城」は標高251㍍。山頂には中世期の按司(あじ)居城の山城とされる石垣群。第2次世界大戦時は、米軍の上陸に備えて旧日本軍(奄美守備隊・独立混成第64旅団)が戦闘指揮所を構築し、破壊されたトーチカの一部が残存。中腹には軍人山寺の祭場も。森林の自然に史跡を複合。東シナ海や町内が一望できる。

町内の主要景勝地「犬の門蓋(いんのじょうふた)」と「ムシロ瀬」など園地整備に続く「大和城観光地連携整備事業」は、世界自然遺産登録も見据えて2017年度から着手。大和城の登山路階段、山頂からの尾根伝い遊歩道、すそ野エリアの「上名道公園」の諸施設を整備。21年度からはコテージの建設を進めていた。

同建設地はJAあまみ天城事業本部の旧家畜セリ施設の隣接地。コンセプトは、「大和城周辺に滞在施設や駐車場帯などを設け、豊かな自然を味わってもらい、心身ともに癒せる、ゆったりとした体内時計へのゆるめられる観光地に」(町商工水産観光課)。

臨海型の同町与名間海浜公園バンガロー(計6棟)と対象的に、同町当部・三京地区の森林・林道域などエコツアーエリアにも近接。観光客のみならず帰省客の長期滞在にも適しているという。

利用料金は、▽A、B棟=1棟1泊2人まで6000円から▽C、D棟=同7000円から。高齢者(70歳以上)・身障者・中学生以下は1人300円減額なども。その他、問い合わせは天城町商工水産観光課電話0997(85)5149へ。