伊仙町制60周年記念式典

伊仙町制施行60周年記念式典(各種功労者表彰や伝達)=15日、同町総合体育館

「世界に誇る環境文化、住みたい町日本一へ」
功労者表彰や論文発表も

【徳之島】伊仙町制施行60周年記念式典(同記念事業実行委員会主催)は15日、「世界に誇る環境文化と住みたい町日本一へ」をスローガンに同町総合体育館であった。島内外の来賓含め関係者約300人が参加。各分野の功労者など56組を表彰および伝達。若人の記念論文「未来の伊仙町に期待すること」の発表、進出企業代表との記念対談も。長寿・子宝や自然など環境文化を生かした発展を決意した。

同町は1962(昭和37)年1月1日に伊仙村(当時人口1万6千人余)から伊仙町に移行して60周年の節目を迎えた(今年1月1日現在人口は6360人)。記念式典の冒頭、同町が生んだ2人の長寿世界一(泉重千代さん・北郷かまとさん)の懐かしい姿を含め、町内の主要ニュースなど記録映像も盛り込んだPR動画を上映。〝還暦〟まで歩みを「記念誌」発行と併せてふり返った。

大久保明町長は式辞で、50周年以降この10年間の主要施策(日本マルコ㈱進出、味の素AGF㈱など連携徳之島コーヒー生産支援プロジェクト、東京五輪などホストタウンによるボスニアヘルツェゴビナと闘牛文化交流など)も紹介。「本町出身の〝奄美のガンジー〟泉芳朗先生をはじめ、先人たちの思いを後世に語り継ぎ持続可能なまちづくり」「日本社会の少子高齢化が急速に進行するなか、定住・交流人口増は実現できると確信している」と述べ協力を求めた。

表彰式では、叙勲の伝達(2氏)のほか自治・教育・社会教育・産業経済・社会福祉衛生の各分野功労者表彰、感謝状贈呈(2氏)など56組をたたえた。

祝辞には3氏が登壇。塩田康一知事は、次期奄振法延長取り組みなど県施策も解説。奄美大島・徳之島の世界自然遺産登録には、「私が幼少期を過ごしたふるさと伊仙町が〝世界の宝〟になったことはとても喜ばしく誇らしい」「豊かな自然に育まれた闘牛文化をはじめ多様な文化が魅力。自然環境の保全と利用の両立、地域文化の継承に向け、地元自治体や関係のみなさんと共に取り組みたい」とも述べた。

町内児童生徒230人が応募した「未来の伊仙町に期待すること」記念論文コンクール・最優秀賞の松岡天真さん(現在大島高2年)が「私の思う伊仙町」について発表。優秀賞の牧園優奈さん(九州産業大・国際文化学部1年)が「より活気のある私の町」で紙上発表した。

大久保町長との記念対談では、同町に支社を設置しデザインを通して地方創生に取り組む㈱モスク・クリエイション(本社・東京)の近藤恵一代表取締役社長が映像を交え伊仙町の魅力を語った。