5市町村合同新人研修

2回目を迎えた奄美大島5市町村合同の新人研修が開催された(20日、奄美市役所)

次世代担う人材育成へ
「島内同期」40人が切磋琢磨

 奄美大島5市町村と㈱Schoo(スクー)=森健志郎代表取締役社長、東京都=が主催する自治体、企業合同の新人研修が20日、奄美市役所と瀬戸内町のすこやか福祉センターで開催された。研修は21日までの2日間で、新規採用職員、社員を中心に約40人が参加。同社のオンライン学習サービスを活用した動画講義で、基本的なビジネスマナーや心構えなどを学ぶとともに、グループワークを行う。

 昨年度から始まった合同研修は2021年5月、奄美大島5市町村とスクーが締結した、「遠隔教育システムを活用した地方創生推進の包括的パートナーシップ協定」の一環。社会人として必要なスキルの向上と、次世代を担う自治体、民間企業の垣根を超えた「島内同期」の育成が目的。 

 あいさつに立った安田壮平市長は「行政、民間が互いに知恵を共有し、地域課題を解決する時代。そのスタートの日として、楽しみながら頑張っていただきたい」と激励した。

 研修は、2会場をオンラインでつなぎ開催。動画による講義を中心に進められ、▽漫画作品から学ぶ自立とリーダーシップ▽頼られる新入社員の考え方▽ビジネスマナー、報告・連絡・相談の基本―などを学ぶ。各講義後には、グループディスカッションが行われるほか、先輩職員らを交えた座談会、社会貢献事業に携わる企業の講演も開催。最終日はグループワークを行い、2日間の学びを発表する。

 龍郷町子ども子育て応援課の保育士、中村瑠璃さん(30)は「4月から新たな保育所に勤める。講義であった、配慮は必要だが遠慮は不要という言葉に感銘を受けた。研修を通して、一職員として必要な地域との関わり方を改めて学びたい」と語った。