知事定例会見

「多様な意見期待」
女性県議、過去最多11人
コロナ、「5類」移行へ準備

 県議会は今回の改選(今月9日投開票)により新議員51人のうち、女性は無投票選挙区3人を含めて11人が誕生、過去最多だった改選前の5人から倍増した。塩田康一知事は21日に県庁であった定例記者会見の中で「(今回の改選の)一番の特徴は女性議員が大幅に増え、しかもかなり上位で当選された」との受け止めを示した上で、「県議会における多様な意見が、これから交わされることになってほしいと期待している」と述べた。

 県議会との関係について知事は「県政における車の両輪として、県議の皆さんからは現場の提案や、執行部のさまざまな提案への意見をいただき議論することで、よりよい県政発展につながる」とした。

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けは5月8日以降、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられるが、これに伴う県の対応スケジュールは14日にホームページで公表された。知事は「5月8日を境に全数把握ではなく定点観測となり、県内90カ所の医療機関における感染状況が発表される」と説明するとともに、現在の感染状況について言及。まだ少数ながら全国的に感染者数が増えており例年、大型連休(GW)前後に感染の波が起きる状況にあることから県民に対し、引き続き▽「三密(密閉・密集・密接)」を避ける▽手指消毒▽換気の励行―といった基本的な感染防止策を呼び掛けた。

 「5類」移行後の受け入れ医療機関の拡大についても発言。知事は「感染の規模にもよるだけに病床の確保が、どのくらい必要か見通すのは難しい。重点医療機関以外で入院の受け入れをしていた所は今後、積極的に受け入れていただきたい。新たな受け入れも順次拡大し、幅広く受け入れていただく環境がこれから必要になる。県医師会、郡医師会にもお願いしながら徐々に広げていけたら」と述べた。

 安全保障では敵基地攻撃を担う長射程ミサイルの配備について知事の見解が問われた。鹿児島県内への配備について知事は「国から伺っていない」とした上で、配備の課題として地元の理解、国によるしっかりとした説明を挙げ、環境保全措置、安心安全をいかに確保するかが必要とした。