天然素材を創意工夫して自作した「昔のおもちゃ」に目を輝かせる参加者たち=22日、徳之島町
【徳之島】徳之島町立図書館(里光和恵館長)の2023年度子ども読書週間の一環の「おはなし会&昔のおもちゃを作ってあそぼう(親子で工作)」が22日、町生涯学習センターであった。家族連れ約50人が参加してパネルシアターなど上演や、地域の高齢者ら有志を講師に、昔の遊びの数々に目を輝かせた。
「子ども読書の日」(4月23日)と「子ども読書週間」(同23日~5月12日)恒例の啓発イベント。里光館長が「図書館にはいろんな本がたくさんあります。自分の好きな本を見つけて〝子どもの本総選挙〟にも投票を」とアピール。「おはなし会」では、職員やゲストによるエプロンおよびパネルシアター、スクリーンの読み聞かせで楽しい本の世界にいざなった。
第2部「親子で工作(昔のおもちゃを作って遊ぼう)」は、同町亀津南区などの有志6人が童心に戻って先生役を担当。ソテツ葉を編んだ虫かごやその実をくり抜いた笛、アダン葉の風車、ゴムてっぽうなど、身近に自生する天然素材を創意工夫して作った約15種(作成持参分含む)の昔のおもちゃを、実演を交え紹介した。
父娘で参加していた同町亀津の公務員藤田翼さん(39)は「長女が参加を希望、妻が申し込んだ。ゴムてっぽうは経験があり懐かしい」、長女・由衣ちゃん(小3)も「ゴムてっぽうをうつのも楽しかった」と目を輝かせていた。
素材の調達、展示用の制作など1週間前から準備、毎年協力を続けている亘(わたり)住男さん(75)=徳之島亀津方言研究家=は、「昔は遊ぶ道具がなく自分たちで工夫した。(コロナ禍で)かけ離れてしまったが、世代間の交流にもなると思う」と話していた。