4年ぶり「徳之島きびまつり」

製糖終了「なくさみ大会」(闘牛)を楽しみ生産意欲も喚起。官民一体で4年ぶりの「徳之島きびまつり」=23日、伊仙町目手久

製糖終了「なくさみ大会」
ライブや大抽選会も 生産意欲も喚起

 【徳之島】第8回「徳之島きびまつり」(徳之島3町ハーベスター組合・同まつり実行委員会主催)が23日、徳之島なくさみ館(伊仙町)で4年ぶりにあった。生産農家など糖業関係機関・団体、一般、観光客など約2500人が来場。製糖終了の「なくさみ大会」(闘牛)やゲストライブ、抽選会を楽しみつつ面積回復、生産振興への機運も喚起しあった。

 サトウキビ収穫など農作業受委託組織「徳之島ハーベスター組合」の約120事業体を中心に実行委(大竹勝人委員長)を組織。「生産農家の労をねぎらいキビ作農業に元気を。生産回復の起爆剤に」と2016年から開始。だが、新型コロナウイルス感染症の影響で第5回以降中止、4年ぶりの開催となった。

 今回初の試みとして、徳之島さとうきび生産対策本部(3町行政・JA・南西糖業など関係機関・団体で構成)が毎年開いている「徳之島さとうきび生産振興大会・製糖終了感謝デー」も〝相乗り併催〟の形を取った。ちなみに同島のキビ生産実績は17万964㌧(前期比1462㌧減)、10㌃平均単収5・332㌧(0・209㌧増)。

 午前11時半から徳之島高校エイサー隊の演舞と、22年度の民謡民舞少年少女全国大会・中学生の部優勝の峰岡歩嬉さん=現在徳之島高1年=と同小学高学年の部3位入賞の朋輝君=岡前小6年生=姉弟の島唄のオープニングステージで始まった。

 大竹実行委員長(60)は「ロシアのウクライナ侵攻で農業資材が高騰、農家の生産意欲を減退させているが、少しでも農家の意欲を応援したいと昨年12月から計画。(生産対策本部の)『感謝デー』も合同開催。官民一体となって生産振興に取り組もう」などとアピール。生産対策本部長の大久保明伊仙町長や同副の森田弘光天城・高岡秀規徳之島両町長、南西糖業㈱神﨑俊社長ら7氏が祝辞を述べ、生産対策本部は優秀農家3組を表彰した。

 お待ちかねの「製糖終了なくさみ大会」は若手牛同士の「封切戦」から横綱まで計5組の激突でわかせた。ゲストライブにはミヤギマモルさん(石垣島出身)をはじめ地元の禎一馬さん(天城町)・安田竜馬さん(徳之島町)・澤愛香さん(同)・指宿桃子さん(伊仙町)らが出演。

 そして温泉旅行や農機、食料品など賞品総額250万円が約120人に当たるというお楽しみ抽選会で一喜一憂させた。

 表彰は次の通り。(敬称略)

 ▽優秀農家賞(生産量第1位1185㌧)=㈱仲農産(天城町、仲公男代表)▽優秀営農集団賞(ハーベスター収穫量第1位3550㌧)=南郷誠(徳之島町)▽優秀協力農家賞(受託面積第1位5890㌃)=内博行(同)