防犯カメラ映像で協定 天城町―徳之島署

防犯カメラ映像提供で協定を交わした岩下徳之島署長(左)と森田天城町長=24日、天城町

 

 

天城町が県道交差点近くに設置した防犯カメラ

 

 

安心・安全の確保
抑止効果期待も

 

 【徳之島】天城町と徳之島署(岩下文之署長)の「天城町街頭防犯カメラ映像提供に関する協定書」の調印式が24日、同町役場であった。同町は2022年度の2基を皮切りに年次計画(町単事業)で同カメラを増設するほか、並行して23年度からは国交付金事業「見守りカメラ」など導入事業も進める。各種事案の早期解決、住民の安心・安全の確保に映像提供で連携する。

 町民などの権利と利益の保護に配慮しながら、発生した犯罪事実の捜査や行方不明事案の捜索、交通事故などの原因究明に協力。町が防犯カメラで撮影・記録した映像を、同署の要請に応じて迅速に提供して早期解決を図り、町民の安心・安全を守ることなどが目的。森田弘光町長と岩下署長が調印した。

 森田町長はあいさつで「(全国例同様)町内でも小学生や園児への声掛け、高齢者の行方不明事案などが発生している。抑止効果や早期解決のため、22年度は防犯カメラ2基を設置、今年度も2基と年次的に設置を推進したい」。

 さらには、国のデジタル田園都市国家構想交付金事業(地域の安全・安心向上に向けた官民連携見守りサービス導入事業)も今年度から3年計画で並行。①見守りカメラ20台(うち1台AIカメラ)②見守りサービスBLE(発信機)タグ検知器50台③見守りタグ100個の設置・配布。プライバシー面も配慮・協議しつつ進める方針も示した。

 岩下署長は「天城町は徳之島の〝海・空の玄関口〟。世界自然遺産として誇れる観光名所、全国的に有名なトライアスロンの中心的舞台と認識。新型コロナウイルスの感染状況も落ち着きつつあり、観光客の増加も予想。観光客はもちろん町民の方に安全・安心を感じていただける環境づくりは非常に重要」。防犯カメラ設置による防犯効果、事件・事故発など発生時の有効性に期待した。

 同署管内の同種協定は徳之島町に続き2例目。ちなみに同署管内における昨年1年間の刑法犯検挙数34件のうち、窃盗犯を中心にした計9件(26・4%)が防犯カメラ映像(官民提供)の解析が決め手となるなど、効果を発揮している。