「第2回奄美を写す写真展」審査結果

「第2回奄美を写す写真展」大賞に選ばれた廣司健人さんの作品「朝日が照らす海」

大賞に廣司さん(奄美市)「朝日が照らす海」
入賞・入選145点選出

 県奄美パーク・田中一村記念美術館主催の写真公募展「第2回奄美を写す写真展」の審査結果が25日、発表された。出品点数237点(出品者数102人)の中から入賞10点、入選135点の計145点を選出。大賞には奄美市の廣司(ひろし)健人さん(26)の作品「朝日が照らす海」が輝いた。

 写真展は2022年に初めて開催。全国から200点を超える多数の出品があったことから、今年も2回目を開催し、作品のテーマを「奄美群島内で撮影された自然・文化・風物および奄美群島にインスパイア(触発)されて撮影した作品」とした。全国から秀でた作品の応募があり、審査員長を南海日日新聞社編集局報道部の井本久美さん、審査員を芸術写真家の武部守俊さんが務めた。出品者の内訳は県外10人、県内(群島外)1人、奄美大島以外の群島5人、奄美大島島内86人。

 大賞を受賞した廣司さんは現在、同市住用町に在住。作品は山間地区の堤防から愛用の一眼レフで撮影したもの。「昨年、堤防から日の出の様子を見て写真を撮ろうと思った」。撮影したのは今年3月で、朝日が見え始め、まだ上がらず、穏やかな波が広がる海を光が照らし出すことで「下の部分がきれい」と思い撮影。まるで絵画のような色彩の光沢を捉えている。「波打ち際ではなく堤防から撮影したのが良かった」と廣司さん。

 出品は今回が初めてで、3点応募した中の1点が最高賞の大賞に。廣司さんは「(受賞を知らせる)電話が来た時、実感がわかなかった。作品展での掲示を見て喜びを実感できると思う。他の作品も見てみたい」と語った。これからも、あるがままの自然の風景を撮影していくという。

 なお、作品展は5月3~28日午前9時~午後6時(最終入館は午後5時半)まで(17~18日正午までは休館)、同館企画展示室で開催する。観覧料は無料。

 大賞以外の奄美関係受賞者(入選・賞候補まで)は次の通り(敬称略)。

 田中一村記念美術館賞=谷よう子(龍郷町)「SDGs」▽優秀賞=前島創一朗(奄美市)「額縁」、徳田美加子(徳之島町)「徳之島マングローブ」▽佳作=土屋尚幸(奄美市)「紡ぐ」、稲村真矢(同)「れいめい」、松岡天真(同)「メランジと妹」、川原蓮成(同)「晴露」▽ヤング賞=前島沙綾「一人を照らす帰り道」▽入選・賞候補=﨑田武志(奄美市)「森の散策」、内山初美(同)「翔べイカロス!!」、鈴木彩子(同)「ソテツの芽吹き」、吉田辰男(同)「陽出ずる島…喜界島を臨む」、永吉健作(同)「ティダモール中央通り」、吉行秀和(同)「銀河街道」、井上悠大(同)「てっぺん目指して」、山本周汰(同)「天気雨」、菊野夏音(同)「霧の向こう」「朝の時間」、大山紬菜(同)「夕日とヤドカリ」、田畑大地(龍郷町)「帰り道」、吉田柚紀(奄美市)「I‘m super dancer」「星夜」、坂上友香(同)「コーラル橋にて」「幸せのサイン~ダブルレインボー~」、屋宮央哉(同)「島の響」「流転」、里村強志(宇検村)「水の島」、岩切春子(奄美市)「陽光のおがみ山」