「地域コンソーシアム」立ち上げ 大島高校

人材育成と地域発展へ向け「地域コンソーシアム」を立ち上げた大島高校

人材育成と地域発展へ
地域機関、大学などと連携

 奄美市名瀬の県立大島高校(貴島邦伸校長、生徒654人)は1日、地域機関団体や大学などと連携して地域の課題を探究する「大高地域コンソーシアム」を立ち上げた。同校多目的ホールの立ち上げ会に、生徒会や関係機関など約20人が出席。持続的発展へ向けたリーダー育成と、包括的連携による学校の活性化・地域発展に期待を寄せた。

 地域の様々な分野の人々や専門的知見を持った大学と関わることで、若い世代の人材育成と活性を促す。連携するのは、島内5市町村自治体、鹿児島大学国際島嶼研究センター、奄美大島商工会議所、地元産業界や団体など。

 立ち上げに際し貴島校長は「協働活動を通して現場を体感する機会が増える。周りと協力し合って課題の解決策を探り、学びの充実を図ってほしい」とあいさつ。生徒会長の登山にこさん(3年)は「地域との強いつながりができ、さらに深く探究する環境が整った。地域発展につなげたい」と決意を述べた。

 同コンソーシアムは、生徒自身が課題を設定し研究する「総合的探究の時間」を中心に行う。地域でのフィールドワークなどで研究活動を進め、自治体や各種団体は助言・指導などで協力。出張講義や出前授業も行い、生徒たちは「知る」「考える」「伝える」ことで次世代のリーダーを目指す。

 事務局長の中渡瀬将之教諭は「地域の課題は一過性のものではない。継続的に取り組み、より深く掘り下げ発信して奄美を担う人材に育ってほしい」と話した。

 今後のスケジュールは、7月に中間発表会、10月に出張講座、来年3月に最終発表会として、群島内高校共同で「高校生サミットIN奄美」を予定している。