住家被害、大幅減

大島地区消防組合管内市町村別火災発生件数(過去10年間)

22年火災概況発生件数9件
大島地区消防組合管内

 大島地区消防組合消防本部はこのほど、2022年の火災概況(速報値)をまとめた。管内奄美大島5市町村と喜界町の火災発生件数は前年比26件減の9件、建物を焼く火災が前年の13件から5件と大幅に減少。焼損棟数も前年と比べ17棟減の5棟だった。

 市町村別の内訳は、奄美市名瀬3件、同笠利町3件、喜界町2件、大和村1件で、奄美市住用町と瀬戸内町、龍郷町、宇検村での発生はなかった。発生対象は、建物が前年比8件減で5件。車両3件、林野、船舶、航空機は各ゼロ、その他1件。

 出火原因別では、▽たばこ▽風呂かまど▽配線▽衝突の火花▽火入れ―各1件。「不明」が3件、「その他」が1件だった。

 焼損棟数は前年比17棟減の5件でうち全焼2棟(前年比4棟減)、半焼ゼロ(同4棟減)、部分焼2棟(同3棟減)、ぼや1棟(同6棟減)と大幅に減少。り災世帯は全損1世帯(同11世帯減)、半損ゼロ(同3世帯減)、小損2世帯(同6世帯減)。り災人員は前年比36人減の6人。

 建物焼損面積も144平方㍍(前年735平方㍍)、損害額354万3千円(同3408万9千円)とともに大幅に減少。発生件数も、前年比26件減の9件となった。

 大島地区全体の死傷者は死亡がゼロ(前年比1人減)、負傷者が2人(前年同)だった。

 22年度の火災が減少した理由として同本部は、「例年、畑での枯れ草焼きにより、火災となる事例が多くみられるが、各消防署による広報誌、防災無線、市公式SNSを通じた予防広報の継続が、火災減少につながったのでは」と分析。また、「電気製品の防火安全性能の向上、住宅用火災警報器の普及に伴う早期発見、喫煙率の低下による出火の減少も考えられる」とするも引き続き、予防広報の活動を続けるとしている。