片岡愛之助さん(徳之島観光大使)ルーツの地に初来島

先祖伝来の墓地に参拝した片岡愛之助・紀香さん夫妻=2日、徳之島町手々

手々小中「われんきゃガイド」の案内で約2㌔の散策も(豊穀神社で)

先祖への墓参、ほのぼの交流も

 【徳之島】「徳之島観光大使」で歌舞伎俳優の片岡愛之助さん(51)が2日、女優でモデルの妻紀香さん(51)を伴ってルーツの島への初来島を実現した。先祖への墓参や、「われんきゃ(子どもたち)ガイド」によるまち歩きも体験するなどホットに交流。柔和な表情の中に「徳之島を世界中に発信したい」と気を吐いた。

 愛之助(出生名・山元寛之)さんは、関西で船舶部品製造会社を創業した祖父が徳之島町手々(てて)の出身という、いわゆる「徳之島三世」。歌舞伎界やテレビドラマなどで活躍の傍ら、関西地区在住の同郷出身者の会(郷友会)の場にも参加。一昨年10月、徳之島観光連盟が「観光大使(第16号)」に任命。同年の天城町制施行60周年式典には動画メッセージでルーツの島への思いも寄せていた。

 愛之助さんの初来島は徳之島3町(徳之島・天城・伊仙)の今年度観光促進事業の一環。ルーツの地訪問や墓参、地元住民と親交、景勝地や伝統文化など同島の魅力発信。コロナ収束後の観光再始動などが目的。

 妻紀香さんは昨年11月、夫のルーツの地(徳之島町)の旅行電子雑誌の撮影で初来島。2回の今回はプライベートで同行した。

 夫妻は同日午後、風光明媚な同町手々海岸沿いにある先祖の墓地に参拝し、歌舞伎役者姿の写真も示して近況を報告。手々小中学校の全児童生徒6人による「われんきゃガイド」の案内で、琉球王国時代の有力者の墓地「アジ墓」や「豊穀神社」を徒歩で訪問した。

 同神社境内ではあらためて観光連盟の盛利広会長が観光大使委嘱状を授与。愛之助さんは、住民ら関係者を前に「不思議なご縁で徳之島観光大使に。これまで来島計画が台風の影響(直前中止)を受けたが、ようやく念願が実現。日本はもちろん世界中にこの徳之島を発信していきたい」とアピール。

 盛会長も「世界自然遺産の島の大自然、人情、食、闘牛文化などの素晴らしさを世界中に発信して欲しい」と期待を寄せた。

 片岡夫妻は午後6時半から徳之島なくさみ館(伊仙町)で開幕した〝GW闘牛大会〟も観戦。3町関係者との懇親会でも交流した。