わらべシマ唄大会 3部門40人競う

小中学生40人が日頃の成果を発揮した「わらべシマ唄大会」(写真は中学校の部で優勝に輝いた朝日中2年の奥野乃佳さん)

歌声堂々 伸びやかに
中学の部は奥さん(朝日中2年)

 奄美群島日本復帰70周年記念「第17回わらべシマ唄大会」がこどもの日の5日、奄美市笠利町の県奄美パークであった。島内の小中学生40人が参加し、日頃の成果を発揮。堂々とした振る舞いで伸びやかな歌声を響かせた。

 県奄美パークが主催。シマ唄を通して固有の伝統文化に理解を深め、後世に伝えていこうと毎年、こどもの日に実施している。

 今年は、小学校低学年の部に11人、同高学年の部に17人、中学生の部に12人が出場し、3部門で審査。「らんかん橋」を歌った原琴子さん(朝日小2年)、「よいすら」の原美波さん(朝日小4年)、「行きょうれ節」の奥野乃佳さん(朝日中2年)のそれぞれが優勝に輝いた。

 祖父が弾く三味線に興味を抱いて小学3年生でシマ唄を始めたという奥さんは、お気に入りの一曲で優勝を勝ち取った。「抑揚に気を付けて、歌詞の感情を考えながら納得できる唄が歌えた」と振り返り、「民謡民舞少年少女が目標。これからも頑張っていきたい」と笑顔で話した。

 山元眞琴審査委員長は「奄美の文化を背負って立つ後継者で、奄美の文化を精いっぱい表現していた。今や世界のシマ唄。世界に羽ばたく人間になることを期待している」と講評。表彰式では詰め掛けた聴衆から大きな拍手が送られていた。

 優勝以外の入賞者は次の通り(敬称略)。
 【小学校】〈低学年〉②大山煌人(笠利小1年)「徳の仙美岳節」③竹山凛(赤徳小3年)「行きゅんにゃ加那」
 〈高学年〉②奈良恵美(笠利小4年)「よいすら」③橘聖奈(笠利小5年)「雨ぐるみ」
 【中学校】②藤原梨月香(田検中3年)「嘉徳なべ加那」③萩原ふく(芦花部中3年)「黒だんど」