東京やまゆり会 4年ぶりに発表会

出演者全員による「八月踊り」で盛り上がる会場(円内は牧岡奈美さんと息子の海斗さん)


教え子の三味線とお囃子で熱唱する森山ユリ子会主

来場者シマ唄を堪能
古里思い聴き入る

 【東京】東京やまゆり会(森山ユリ子会主)はこのほど、練馬区生涯学習センターホールで「第6回発表会」を開催した。約200人が会場を訪れ、ステージで披露されるシマ唄を遠い古里を思いながら聴き入っていた。

 大島紬に身を包んだ出演者全員による「朝花節」の祝唄から演目がスタート。その後、猿渡初美さんが「黒だんど節」を熱唱すれば、徳岡トミ子さんが「芦花部一番節」をじっくりと唄い上げた。ほか、全23の演目に沿って、出演者が次々に登場。日頃の練習の成果を堂々と披露し、盛んな拍手を浴びていた。司会からは、シマ唄の解説と出演者が丁寧に紹介され、観客席で一緒に口ずさみ目をつむって古里を思うような姿があった。

 喜界島出身の唄者・牧岡奈美さんが息子の海斗さんとゲスト出演し、ステージを盛り上げていた。ほか、ヨーデルやベリーダンスのゲスト出演者で熱くなったステージは、八月踊り、そして六調で最高潮に。会場全体が興奮のまま終幕となった。

 「山ゆり会」は、森山さんを会主にしたカサン節(北大島の唄い方)の民謡教室。コロナ禍により、今回は4年ぶりに東京支部の会員によって4月22日に開催されたもの。

 代表の折原誠司さんは「みなさんのおかげで活動再開できて、ほっとしています」と感無量の表情だった。森山会主は、前日奄美から上京し、晴れ舞台に駆け付けた。「年々うまくなっているのに驚いている。10回目の開催に向けて、さらに頑張ってほしい」と笑顔で教え子にエールを送っていた。