「奄美の鳥さんをかこう」WS

真剣な表情で筆を握る参加者(手前が徳元薫子さん、奥は藤井愛一郎さん)

 

 

水彩絵の具で描くシジュウカラ
瀬戸内町・古仁屋

 

 

 瀬戸内町在住のイラストレーターを講師に「あまみの鳥さんをかこう」ワークショップが14日、同町古仁屋の「お茶のふじえん」2階であった。参加者は、学校などで誰もが使ったことがある水彩絵の具を使って、アマミシジュウカラのイラストに思い思いの色を載せていった。

 指導したのは同町蘇刈在住でフリーのイラストレーター、才木(さいき)美貴さん(37)。才木さんは大阪出身で2016年に同町地域起こし協力隊としてI ターン、その後フリーに転じた。

 鳥や生き物が好きで、「オタク活動」「推し活(おしかつ)」の一環として鳥を描く企画を考えたという。

 「昔は自分たちの持つ技術を教え合う社会が当たり前だった。こうした文化を復活させたい」と、個々の知識や技術を学び合う機会を作りたいと話した。

 場所を提供したふじえん代表・藤井愛一郎さん(55)は、「店内で絵本の読み聞かせなどを開催してきたが、コロナ禍で中止になっていた。そろそろ再開しようと考えていたところ、企画を知り快諾した」という。

 外では、スズメやイソヒヨドリが途切れることなくさえずり続け、参加者は時折、野鳥の話で盛り上がりながら約2時間集中力を切らすことなく描き切った。

 自宅のテラスにアカヒゲが巣作りにきていると話す同町諸鈍の徳元薫子(かおる)さんは、「フェイスブックでこのイベントを知った。才木さんの描く絵のファン。60代までこうした機会はなかった。文化的な習い事のつもりできた」と話した。

 次回の素材がアカショウビンだと聞くと「夜電灯で照らすと、アカショウビンがぽっと浮かび上がって見える。こんな絵を描いてみたい」と夢を語った。

 今回と同様のワークショップは、6月4日に奄美市名瀬鳩浜町の「ポッポビーチカフェ」で、瀬戸内町での第2回は25日、ふじえんで行う予定。

 才木さんは「初心者向けの簡単な内容なので気軽に参加して」と呼び掛けている。

 問い合わせは才木さん電話080・9263・0787まで。