パッションフルーツ出荷協

23年度産の出荷計画などの報告があったパッションフルーツ出荷協議会

 

昨年実績上回る出荷・販売へ
16日から集荷開始 JA共販、2075㌔計画

 

 JAあまみ大島事業本部は15日、奄美市名瀬朝戸の奄美市農業研修センターで「2023年度産奄美パッションフルーツ出荷協議会」を開いた。奄美大島の生産者や行政担当者ら約20人が出席、23年度は前年度計画比約300㌔減の2075㌔の出荷・販売を計画。平均単価は昨年実績の1㌔当り1695円を上回る販売を目指すことなどを報告した。生産状況については、気温が平年より少し高い予報となっていることから、収穫期間中のハウスの温度管理の徹底などが呼び掛けられた。

 JAあまみによると、出荷協議会に加盟する生産農家は約20戸。開花は順調な一方、昨年の植え付け時期が1カ月ほど遅れたほ場もあることから出荷の遅れなども懸念されるという。

 JAでは、16日から同市名瀬の奄美大島選果場など島内4カ所で集荷を開始する。出荷のピークは今月下旬から6月中旬頃の見込みで、7月末まで、宅配やふるさと納税などを主体に出荷、販売する。宅配の販売価格は、昨年同様、化粧箱(約1㌔)3500円、5㌔入り1万円、10㌔入り2万円とする。

 23年度産の出荷計画は、出荷量2075㌔(前年度実績1519㌔)。地区別では▽名瀬970㌔(同980㌔)▽笠利500㌔(同275㌔)▽住用500㌔(同196㌔)▽宇検75㌔(同17㌔)▽瀬戸内30㌔(50㌔)。

 島内の出荷量は20年度の9340㌔をピークに2年連続で大幅な減少が続いており、昨年は、成熟前に落下する「青落ち果」が多かったことなどから、計画を大幅に下回る出荷量にとどまった。JAの担当者は「出荷量、単価ともに昨年実績を上回れるようにしたい」としている。

 協議会では県本土の産地の生産状況についても説明があり、着果不足などの報告もあることから、JAは出荷終了まで品質管理を徹底するよう呼び掛けた。