新施設の完成を祝いテープカットする関係者ら(知名町)
テレワークによる長期宿泊に対応したおきのえらぶフローラルホテルの客室(知名町)
【沖永良部】知名町テレワークオフィス開所式が15日、同町の現地であった。オフィスに入居する4事業者の代表や関係機関から約30人が参加。今井力夫町長は「南の小さな島から世界に発信できるような施設になってほしい」と激励し、テレワークの拠点施設の完成を祝った。
新施設は、同町フローラルパークの向かい側に整備。事務所部分は、連結可能なコンテナハウスを使い、平屋4棟をつないで一つの建物にした。
さらに今回の事業では、同町フローラル館の空きスペースにコワーキングスペースや共用会議室を整備したほか、おきのえらぶフローラルホテルの3~5階の和室客室各1部屋をテレワーク対応に改修し、Wi‐Fiやコピー機を置いて誘致企業人材の長期宿泊等の受け入れも可能にした。
新施設と改修スペースを一体的に管理運営することで情報通信技術の活用による新たな起業や就労機会の創出拡大、町内への移住促進などを目指す。施設の管理運営は、町と連携して移住定住の促進に取り組んでいる「一般社団法人ツギノバ」が行う。総事業費は1億3235万2千円で、国のデジタル田園都市国家構想交付金を活用した。
式では今井町長や入居事業者の代表ら5人がテープカットした。「えらぶゆり電力」の新海優代表取締役は「素晴らしいロケーションで新しいアイデアがたくさん生まれるだろう。多くの人がこの場所を訪れ、知名町での取り組みを広く発信していきたい」と述べた。
テレワークオフィス入居事業者は、▽島内の脱炭素化に向けたマイクログリッドの構築・運用を行う「(株)えらぶゆり電力」(本社、愛知県)▽地域プロモーションやデザイン業務を行う「東シナ海の小さな島ブランド(株)」(本社、薩摩川内市)▽化粧品の企画開発を手掛ける「(株)Excess
Beauty」(本社、大阪府)▽離島情報専門のウェブサイト「ritokei」を運営する「離島経済新聞社」(本社、東京都)。