奄美地方梅雨入り

平年、昨年よりも遅い梅雨入り。イジュの花は待ちわびたように咲き誇っている

沖縄と共に全国で一番早く
平年6日、昨年より13日も遅く
イジュの花が風情

 鹿児島地方気象台は18日、奄美地方が「梅雨入りしたとみられる」と発表した。沖縄地方と共に全国で一番早い梅雨入りだが、平年より6日遅く、昨年(確定値は5月5日)と比べると13日も遅い梅雨入りとなった。この日は風も強く強風注意報のほか、波浪注意報も発表された。

 沖縄や奄美では、ここ数年は大型連休(ゴールデンウィーク)期間中に梅雨入りしており、5月中旬の梅雨入りは2020年以来。沖縄地方の梅雨入りは平年より8日、昨年より14日遅く、奄美以上に遅かった。

 18日の奄美地方は、東シナ海にある前線や湿った空気の影響で曇りや雨となった。降水量(24時間)は午後4時現在で、名瀬で100・0㍉。名瀬測候所によると、前線に向かって暖かく湿った空気が吹き込んだ関係で風も強くなり、最大瞬間風速は名瀬で南南東20・7㍍(午前11時半)を観測した。

 向こう1週間も、前線や湿った空気の影響で曇りや雨の日が多くなる見込み。安定して日差しが届く日は少なくなりそう。

 なお、気象情報会社ウェザーニューズによると、5月末から6月中旬にかけては、前線の活動が活発化することも想定されるという。

 奄美地方の梅雨明けは平年6月29日ごろ。昨年は平年より早く6月22日で、梅雨明け日を含む梅雨の期間は43日間だった。

 梅雨入りで、今月に入ってから開花が目立ち始めたイジュも風情を増している。山地に生え、奄美大島以南に分布するツバキ科の常緑高木。花期は5~6月。純白の花は、雨の季節に清涼感を与えているようだ。