天城町「農業塾」開講

町内外に好評の「天城町農業塾」受講者(18日、同町農業センター)


「天城町農業塾」創設者の瀬川裕美さん

自家野菜で健康づくり
町外に受講解放9年目
中高年〝学び直し〟に好評

  【徳之島】2023年度天城町農業塾(町主催)開講式および第1回講座が18日、同町農業センター(同町瀬滝)であった。農業の基礎知識習得による農家所得の向上のみならず、一般住民の家庭菜園・野菜作りなど普及も目的。年間6回シリーズで町外にも門戸を開いているのも特長。中高年層の〝学び直し〟人気が高く同初日は約35人が受講した。

 町農業センターにおける果樹園芸部門などの農業研修生(1年間・定員3人)と並行し、関係機関・団体の専門家らも講師に招へいして2015年9月に開始。自治体間の垣根を越えて受講者を受け入れ、好きなテーマのみでも自由に受講(無料)できる。

 開講あいさつで森田弘光町長は「農業の基礎を学んで安心・安全な野菜を作って食べ、健康が育まれることは地域の発展にもつながる」とも強調。席上、前年度講座の全6回受講者7人に「皆勤賞」を贈呈披露した。

 早速あった今年度第1回講座では、県徳之島農業改良普及所および同町農業センターの元所長で「農業塾」創設者でもある瀬川裕美さん(いちき串木野市在住、農学博士)が「野菜づくりのポイント」をテーマに講義。ナスやピーマン、キュウリ、スイカなど夏野菜栽培の基礎を分かりやすく解説した。

 おしどり夫婦で4年連続の受講を目指し徳之島町亀津から参加した常山廣一さん(73)・京子さん(68)夫妻は「仕事(旅館業)が忙しくてできなかったが、無農薬でより安全な野菜を自分たちで作りたい。夫婦共通の趣味もできた。習ったパッションフルーツも着果しました」と目を輝かせていた。

 農業塾の次回以降の日程(隔月第2木曜日の午後2時から2~3時間)テーマは、▽7月13日「土づくりと施肥」(講師・県農業開発総合センター)▽9月14日「秋冬野菜づくり」(県農業普及課)▽11月9日「病害虫防除」(同)▽24年1月11日「野菜苗の育苗法」(農業センター)▽3月14日「草花の栽培」(県農業普及課)。当日受け付け可。

 同農業センターでは長期農業研修(1年間)や同農業塾のほか、「農業技術セミナー」として▽パッションフルーツ栽培(10月~4月)▽タンカン接ぎ木の方法(2月)▽シイタケ栽培(12月~2月)の各講座。市民農園(ゆいゆい農園)の貸し出し(10区画)。天城町苗もの市(秋・春2回)。「あまみシマ博収穫体験」(パッションフルーツなど有料)も予定している。

 天城町農業センター(電話0997・85・2214)。