世界大会に向け発射実験

2日間で計6回のモデルロケットの打ち上げ実験が行われた(20日、龍郷町中央グラウンド)

 

 

 

札幌旭丘高校サイエンス部の(左から)岡山彩夏さん、堤優羽さん、山田啓人さん、顧問の大畑真人教諭(20日、龍郷町中央グラウンド)

札幌旭丘高校サイエンス部
龍郷町中央グラウンドで町内企業が火薬提供

6月22、23の両日(現地時間)、フランス・パリで開催されるモデルロケット国際大会(IRC)に日本代表として出場する、北海道の札幌旭丘高校サイエンス部(部員31人、顧問・大畑真人教諭)が20日、龍郷町浦の町中央グラウンドで発射実験を行った。19日から2日間で計6回打ち上げ、部品、火薬を提供する同町赤尾木の野村特殊工業㈲代表取締役社長、野村真仁さん(56)の指導の下、大会に向けた細かな調整が行われた。

IRCは、パリのエアショーで開催される、フランス、アメリカ、イギリス、日本の中高生を対象とした2日間の大会。1日目はプレゼンテーション、2日目にモデルロケットの打ち上げがあり、性能を競う。

同部は、プロジェクトリーダーを務める3年、堤優羽さん(17)を中心に昨年発足。同年9月に開催された「ロケット甲子園」(日本モデルロケット協会主催)で見事優勝し、IRCへの出場権を獲得した。

大会の打ち上げでは▽目標到達高度(約850㌳)▽目標飛翔時間(42~45秒)▽搭載した卵が回収時に割れていないか―を採点する。

今回の発射実験では、紙やプラスチックなどを用いた自作のロケットモデルを6機用意して打ち上げた。参加した堤さんのほか、3年の山田啓人さん(17)、2年の岡山彩夏さん(16)は課題を確認するとともに、大会への手応えをつかんだ様子だった。

昨年から、同部の指導に当たる野村さんは「ロケットの精度、理論に問題はないが、あとは場数だけ。優勝できる力はあるので期待している」と語った。

堤さんは「(発射実験は)いい緊張感がある。ロケットの欠点も見えてきたので改善していきたい」と語った。

同町戸口の南心月=しづく=さん(14)は「科学が大好きで見学した。打ち上げ時、思ったより音が大きく、あっという間に飛んでいきすごかった」と話した。