「イングリッシュカフェ」100回目

エコツアーガイド構想に聞き入る参加者

地域通訳案内士中心に
国際懇話会「通訳が外国人エコツアーを」

通訳ボランティアらで結成された「奄美国際懇話会」(保宜夫会長、会員30人)が定期的に行っている懇親会「イングリッシュカフェ」が20日、100回の節目を迎えた。会場の奄美ポートタワーホテル10階レストランには14人が集まり、英語と日本語を交えながら語らいのひと時を過ごした。

同懇話会は大型クルーズ船の奄美寄港が多くなった2014年に設立。翌15年には成田―奄美間にLCC(格安航空会社)が就航した。外国人観光客の増加が予想される中、外国語に関心のある人やボランティア通訳を募り、入港時のセレモニーの協力や案内などを始めた。

会員の交流や研修の場が必要と15年から始めたのが「イングリッシュカフェ」。当時は毎回30人くらいが集まったという。地域通訳案内士の資格を持つ人を中心に中学生から80代、奄美大島在住の外国人も。英国に派遣された「薩摩スチューデント」と呼ばれる中学生や米国短期留学前の生徒もいたと話した。

保会長は、カフェの開催が100回も続いたことに驚きながら、次の目標をエコツアーガイドの資格を持つ会員を増やすことだと話した。

「来島する外国人は世界自然遺産の一端を見たいという要望が強い。これまでは、タクシーに通訳が同乗する形でしかできなかったが、資格を持った地域通訳案内士が直接ツアーを企画できればと考えている」と話した。

同会会員で外国人向けのバスツアーなどに通訳を派遣している㈱奄美国際ネットワーク代表の杉岡秋美さんは「クルーズ船の外国人向けのバスツアーでも奄美の自然や習慣、生活のことを話すと興味を持つ。地域通訳案内士がエコツアーガイドの資格を取って自然観光を振興していきたい。大島紬なども買ってくれるはず」と期待をにじませた。