渋谷・鹿児島おはら祭盛大に

世界自然遺産登録をアピールする「奄美愛しゃ連」(円内は、感激の保連長夫妻)

おなじみの大島紬でそろえた東京奄美会女性部

家族的な雰囲気の東京配田ヶ丘同窓会

チームワークの良さを感じさせた東京喜界会・島踊りの会

「奄美愛しゃ連」渋谷区長賞(準グランプリ相当)
奄美関係郷友会など4組エントリー

 【東京】第26回渋谷・鹿児島おはら祭(同実行委員会主催)が28日、東京都渋谷区の道玄坂・文化通り周辺で盛大に開催された。奄美群島からは、郷友会など4組がエントリー。「奄美愛(かな)しゃ連」が渋谷区長賞(準グランプリ相当)の栄誉に輝くなど、〝奄美の風〟を心地よく吹かせていた。

 組、約2000人の踊り連が参加。メーンストリートには東京奄美会女性部、東京喜界会・島踊りの会、東京配田ヶ丘同窓会、「奄美愛しゃ連」の4組が集結した。久しぶりの踊りへの興奮と懐かしさに、どの顔も自然と笑みがあふれていた

 勇壮な太鼓を合図にスタート。「おはら節」や「渋谷音頭」の軽快なリズムに合わせて、ほとんどがマスクを外して踊りを披露していた。「奄美さん頑張って」など各連が、擦れ違うたびに激励する声や「とてもきれい」と大島紬のあでやかさに沿道からの声援も聞かれた。祭りのざわつきの中で結果が発表され、「奄美愛しゃ連」が見事に渋谷区長賞に輝いた。

 保宜夫会長(連長)(81)は「世界自然遺産もPRできた。龍郷柄の法被を新調して、6年ぶりにやって来たかいがあった」と満足そうに話した。妻で同じ連長の禮子さん(74)も「奄美に興味を引いてもらえたら、と踊りに思いを込めた」と奮闘ぶりを振り返った。

 同連は、2001年から渋谷と鹿児島の祭りに交互に参加。昨年11月には鹿児島で舞った。この日、「ハンヤ節」が流れた際は「八月踊り」で奄美をアピールしていた。

 入賞こそならなかったものの「3年ぶりに大島紬を多くの人に見てもらえた」(東京奄美会女性部・水野節子連長)、「チームワークの良さで奄美をPRできた」(東京喜界会・島踊りの会・宮澤富枝連長)、「奄美のアピールに、全員で踊りを楽しめた」(東京配田ヶ丘同窓会・永井珠海連長)。それぞれ古里に思いをはせ、笑顔を見せていた。一方、南九州最大の祭りが再現されたエリア近くでは、鹿児島焼酎&ミュージックフェスティバルも開催され、奄美の黒糖焼酎も出展された。