奄美群島農業農村整備事業推進協

衆議院第一議員会館面談室で県選出国会議員の森山裕氏らに要望書を手渡した一行

 
 
所要額確保など要望
県選出国会議員 森山氏らと意見交換

 

 

 【東京】奄美群島農業農村整備事業推進協議会(会長・大久保明伊仙町長)は31日、繁昌(はんじょう)賢治鹿児島県土地改良事業団体連合会大島事務所所長らと共に、同事業を効率的かつ着実に推進するため、2024年度予算編成にあたり要請活動を行った。一行は、農林水産省、国土交通省で要望書を提出したほか、県選出国会議員を訪ねた。
 
 要望内容は「奄美群島農業農村整備事業の所要額の確保」「同事業の新規要望地区の採択」「国営かんがい排水事業の推進」の3項目。参議院議員会館に宮崎雅夫氏、進藤金日子氏を訪問、要望書を説明し手渡した一行は、衆議院第一議員会館へ。県及び奄美群島に関連する議員事務所を精力的に訪ねた。

 その後、森山裕氏、保岡宏武氏、宮路拓馬氏と面談、理解を求めながら要望書を渡した。「鹿児島の農業が大きく飛躍していくなかで、奄美は県全体の産出額の1割にも満たず、まだまだ不十分」(大久保会長)、「カーボンニュートラルの面でもサトウキビに注目してほしい」(森田弘光天城町長)、「サトウキビと牛などの畜産業は、共存共栄が可能であり重要」(高岡秀規徳之島町長)などと述べた。保岡氏は「バガスなど島で出たものは、島で再利用や消費をする必要がある」と応じていた。

 また、森山氏は「サンゴ礁の島だから香りが別格だと注目する人が、世界にはいる」と喜界島産のゴマを引き合いに、「奄美に何ができるか。土壌と作物の関係を地域で考えていくことが、所得(向上)につながる」との考えを示した。

 ほか、則敏光龍郷町副町長ら一行はその後、国交省、農水省で関連各所を巡り、野村哲郎農林水産相とも意見を交わしたほか、一部は財務省も回った。繁昌事務所長は「しっかりと聞いていただいた。要望は伝わったと思います」と振り返った。