徳之島キビ、「軽微な塩害」か

長時間にわたって高波が押し寄せ、サトウキビへの「軽微な塩害」後遺症の懸念も(2日午前6時半ごろ、徳之島町徳和瀬)

降雨は歓迎
徳之島地区

 【徳之島】台風2号の接近に伴って徳之島地区では1~2日、南東寄りの強風が吹き荒れ、海岸に高波が打ち寄せて砕けた。2日夕現在、同島3町に人畜や建造物被害報告はないもようだ。基幹作物のサトウキビについては週明け(5日)に一斉調査を予定。同日夕現在の関係者初見では「軽微な塩害」懸念の一方、台風がもたらした久々の雨を歓迎する声も。

 台風2号の接近通過により2日午前8時56分、天城町で最大瞬間風速23・7㍍(南東寄り)を観測。同島南部―東部の海岸線に近い地域には高波が押し寄せ、サトウキビを中心に塩害が懸念される。

 一方で1日~2日(午後5時ごろ現在)にかけた降水量は、▽天城町(徳之島空港)は計44・5㍉▽伊仙町(面縄)は計26・5㍉だった(いずれも気象庁アメダス)。

 同島3町の農政および経済課によると、マンゴーなど果樹・園芸品目や関連施設の被害報告はない(2日夕現在)。サトウキビは昨年の夏植えほ場に一部倒伏が見られるが、折損や葉部裂傷はない。懸念されるのは島南部~東部の海岸線に近いほ場への「軽微な塩害」。一方で「梅雨入り後に雨が少なかったが、(台風2号は)まとまった雨をもたらしてくれた」(南西糖業農務部)とも。