定点あたり突出10・40人

県内最多の徳之島保健所管内 「手洗い・うがい」など感染対策を
新型コロナ5月22~28日分

 県は2日、県内の感染症情報第21週報(5月22~28日)を発表した。新型コロナウイルス感染症の県内91医療機関からの報告数は317人で、前週(同15~21日)より77人多かった。1医療機関あたりの平均患者数である定点あたり報告数は3・48人で、保健所別では徳之島管内(徳之島、沖永良部島、与論島)が引き続き最多で10・40人と突出している。

 定点あたりで徳之島管内に次ぐのは川薩管内(4・43人)、鹿児島市管内(4・09人)、伊集院管内(4・00人)、鹿屋管内(3・63人)、出水管内(3・60人)などの順。名瀬管内(奄美大島、喜界島)は2・20人で、前週(2・00人)とほぼ同じ。

 報告数は徳之島保健所管内が52人、名瀬保健所管内11人。報告数でみても徳之島管内は、県都で人口の多い鹿児島市保健所(94人)に次ぐ数となっている。

 徳之島保健所管内の報告数の多さについて県新型コロナウイルス感染症感染防止対策課は「特定の医療機関からの定点報告のため何が原因か直接的には分析できない」とした上で、全国的な傾向では沖縄県の定点あたり患者報告数(第21週で10・35人)が非常に多く、全国平均(第20週で3・56人)を大きく上回っている点に注目。「徳之島保健所管内の南3島は沖縄県に近く、同県内の医療機関を利用するなど交流があることも関係するのではないかと推察している。沖縄に行く場合だけでなく、それぞれの島内においても手洗い・うがいなどの感染症対策、重症化リスクが高い高齢者などに接する場合や人混みに出る場合はマスク着用を心掛けてほしい」と呼び掛けている。

 なお、徳之島保健所管内の定点あたり報告数は第21週で比較すると、沖縄県をも上回っている。

 年齢別(県全体)では、10~14歳(53人)、40~49歳(42人)、50~59歳(31人)、20~29歳、30~39歳(それぞれ27人)、60~69歳(24人)、70~79歳(21人)の順に多かった。

 新型コロナの5類移行に伴い、「全数把握」が見直され、特定の医療機関から報告された1週間分の患者数公表となった。なお、週報発行後、医療機関、保健所から追加、訂正報告があり、全数・定点の数値が変わる場合がある。累積報告数(3週あたり)は705人。