社会を明るくする運動

鎌田愛人町長に岸田文雄首相メッセージを手渡す北大島保護区保護司会の松田秀樹会長(左)

「生きづらさに寄り添って」
首相メッセージ伝達
瀬戸内町などで

第73回「社会を明るくする運動」で、国民に運動への理解と協力を呼び掛ける内閣総理大臣メッセージの伝達式が12日、瀬戸内町役場であった。岸田文雄首相のメッセージが読み上げられ、北大島保護区保護司会の松田秀樹会長から鎌田愛人町長に手渡された。また、同保護司会瀬戸内支部の瀬本辰也支部長から塩田康一県知事のメッセージも手渡された。

同運動は法務省が主唱。犯罪や非行の防止と、罪を犯した人たちの更生について理解を深めるとともに、地域住民の参加を求め、犯罪や非行のない明るい社会を築こうとする全国的な運動で、毎年7月が強化月間となっている。

岸田首相はメッセージの中で「社会における生きづらさに寄り添い、人と人とがお互いに支え合うコミュニティーを築くことが、安全で安心な明るい社会の実現につながる」と運動への参加を訴えた。

法務省鹿児島保護観察所奄美駐在官事務所の江﨑郁弥保護観察官は「コロナ禍により社会情勢も変化し、生きづらさも顕著になってきている。この運動を通して、罪を犯さないという社会を実現することが目標」などとあいさつした。

鎌田町長は「犯罪の再犯を防止することが課題。立ち直ろうとする人たちが地域の中で、適切な仕事と居場所を確保し、社会復帰できるよう、安心・安全で住みよいまちづくりの実現へ向けて、さらに大きな推進力となることを願う」と応えた。

そのほか、地域福祉計画に再犯防止推進計画の盛り込みを依頼。町は今年度中の作成と2024年度4月の完成を目指すとした。県内43市町村の中で、再犯防止を盛り込んでいるのは9市町村。北大島(奄美大島・喜界島)では、奄美市と龍郷町の2市町となっており、松田会長は23年度中の全市町村での盛り込みを目指すとしている。

伝達式は同日、瀬戸内町のほか宇検村、大和村などで行い、13日は奄美市、県大島支庁などで予定している。