天城町産パッション品評会

天城町産パッションフルーツ品評会金賞の禎村さん(中央)、銀賞・貞山さん(右)、銅賞・藤本さん(左)の3人(13日、同町農業センター)

「金賞」に禎村さん
外観・品質は良好

 【徳之島】2023年度天城町産パッションフルーツ品評会(町技術連絡協議会園芸部会主催)が13日、同町農業センターであった。町内の生産農家9戸が丹精込め栽培した自慢のパッションを出品。外観・品質ともに総じて良好で厳正審査の結果、金賞は禎村浩樹さん(45)=天城=が射止めた。

 品評会は、町内産地全体の品質向上及び生産者同士の出荷品質の共通認識、生産者間の技術研さん―などを目的に昨年開始。出品規格は品種「ルビースター」、規格「L」(81㌘~100㌘)、1箱12玉詰め。町農政課や県徳之島事務所農業普及課、JA代表ら審査員5人が、①玉ぞろい②実詰まり③着色④果皮障害④糖度⑤酸度などを審査した。

 表彰式で森田弘光町長は「パッションは近年、その独特の風味とおいしさが評価され、若者を中心に生産者が増えて喜ばしい。徳之島・天城町の熱帯果樹を全国に広めて欲しい」と期待。審査委員長の碇本順一町農政課長は「栽培・収穫までの技術は非常に高く、審査に苦慮。一方では、出荷技術・箱詰め・見映えにもひと工夫が欲しい」とアドバイスした。

 金賞を射止めた禎村さんは約20年前にUターンして就農。サトウキビやバレイショのほか4年前、町農業センター研修(1年間)を経て現在、町無償貸与のビニールハウスでパッションに参入。受賞者あいさつで禎村さんは「パッション3年目の僕が?と複雑な心境ですが、とてもうれしい」と笑顔。栽培面では、液肥の葉面散布などにもこだわっているという。

 ほか、▽銀賞に貞山博一さん(41)=天城▽銅賞に藤本将喜さん(43)=瀬滝=が続いた。

 町全体の同生産農家数は計24戸、面積約1・6㌶。前期産は3月の低温傾向による花芽分化への影響で16㌧台に低迷。しかし、今期は、日照など気象条件に恵まれ、外観・品質ともに良好(町や県農業普及課)という。収穫は7月中旬ごろまで。