女性議員大島郡6町村でゼロ

女性議員ゼロ議会の解消に向けた取り組みをアピールする平神代表

解消へ奄美市でフォーラム計画
「県内の女性議員100人にする会」平神代表が会見

 「鹿児島県内の女性議員を100人にする会」の平神純子代表(66)が13日、奄美市名瀬の大島支庁記者クラブで会見を開き、大島郡6町村を含む県内10町村議会の女性議員ゼロ解消に向けた取り組みをアピールした。平神代表は、「県内自治体の中でも奄美群島の自治体の女性議員の割合が少ない状況にある。来年以降、改選を迎える町村議選に向け、1人でも多くの女性が立候補できるよう支援していきたい」などと話し、奄美市で女性議員らが参加するフォーラム開催を計画、女性候補の発掘を目指す考えなどを示した。

 同会は1996年に発足。途中休会をはさみながらも県議会や市町村議会で女性議員を増やすことを目的に、情報提供や意見交換などを行っている。奄美でも2000年に旧名瀬市でセミナーを開催している。

 同会によると、県内で県議や市町村議として活動している地方議員727人のうち、女性議員は89人で、女性議員の割合は12・4%。県内43市町村のうち、10町村で女性議員ゼロの状態にあり、うち大島郡内の6町村(大和村、宇検村、喜界町、徳之島町、知名町、与論町)が占める。

 南さつま市議としても活動している平神代表は「世の中の半分が女性なのに、古い慣習や社会状況などによって議員を志す女性が少なすぎる。女性の抱える悩みや課題を解決するには、女性の力が欠かせない。少子化対策も出産する女性の声にもっと耳を傾けるべき。男性議員だけでいくら議論しても意味がない」などと述べ、女性議員の重要性を指摘した。

 そのうえで、「政治に関心を持ちながら、周囲の理解や協力がなく選挙に立候補できない女性も多い。一人でも多くの志ある女性を見つけ、支援していきたい」と話した。

 同会では、今秋から来春にかけ、奄美市内で女性の政治参加に興味のある島民らを対象としたフォーラム開催を計画。13日、奄美大島入りした平神代表は同日、奄美市と龍郷町を訪問、安田壮平市長と竹田泰典町長に協力を求めた。14日は大和村、宇検村、瀬戸内町を訪れ、町村長らを表敬する。

 平神代表は「子育てや仕事などをしながら議員活動をしている女性もいる。女性議員ゼロ議会の解消と女性100人の誕生を目指し、奄美の女性たちと一緒に頑張っていきたい」と抱負を語った。