クルーズ船「インシグニア」寄港

名瀬港に寄港したクルーズ船「インシグニア」

歓迎セレモニーで花束を受け取るマルエ船長(左端)ら

乗船客600人、島内観光楽しむ
通訳案内ボランティアら歓迎

 マーシャル諸島船籍のクルーズ船「インシグニア」(3万277㌧、全長181㍍)が14日、奄美市の名瀬港観光船バースに寄港した。あまみ大島観光物産連盟の有村修一会長らが歓迎セレモニーを行い、船長らに花束や大島紬の記念プレートなどを贈った。今年3月、約3年4か月ぶりにクルーズ船の寄港が再開して以降、同港へのクルーズ船寄港は8回目で、外国船籍としては4隻目。6月は同船を含め5回の寄港が計画されており、インバウンド(訪日観光客)を含めた島内観光の活性化が期待される。

 インシグニアの名瀬港寄港は今回が初めて。午前8時頃に入港、白く美しい船体が接岸すると、外国人観光客らが次々と下船。岸壁には同観光物産連盟の観光案内ブースが設けられ、通訳案内のボランティアらが外国人乗船客らに観光案内を行った。

 約600人の乗船客のうち約210人が大和村や龍郷町、同市笠利町などを巡る7コースの島内ツアーに参加し、奄美観光を楽しんだ。名瀬港と市街地のAiAiひろばを結ぶシャトルバスも運行され、商店街などの散策を楽しむ乗船客の姿もあった。

 岸壁では歓迎セレモニーも行われ、有村会長は世界自然遺産に登録された奄美大島の自然や大島紬、黒糖焼酎などの特産品をPR。「短い時間ではあるが、奄美を存分に楽しんでいただきたい。豊かな自然や独特の伝統に触れ、島の人の優しさを感じてください」などとあいさつした。紬美人の中西奈津美さんらがマルエ・ブライチッチ船長ら同船の乗務員4人に花束を贈り歓迎し、マルエ船長は「来年もぜひまた訪れたいです」などと英語であいさつした。

 送別セレモニーではシマ唄や八月踊りなどを披露し、次の目的地の鹿児島市に向けて出港する同船を見送った。

 15日にはバハマ船籍のクルーズ船「ハンセアティックネイチャー」(1万5726㌧、全長138㍍)の寄港も予定されている。