瀬戸内町断水

22日、勝浦集落で行われた給水支援

 

 

中心部はほぼ解消
周辺集落で新たに発生
自衛隊・消防給水支援続く

 

 21日朝から続く瀬戸内町の断水は、古仁屋中心部ではおおむね解消に向かっているが、22日朝から周辺集落で新たに発生。陸上自衛隊瀬戸内分屯地や奄美駐屯地、瀬戸内消防分署は引き続き給水車で各集落に飲料水、生活用水を供給している。

 21日、町は県を通じて自衛隊に災害派遣要請。瀬戸内分屯地と奄美駐屯地は、同日午前10時40分頃から午後7時40分頃まで同町船津のきゅら島交流館前で給水支援を開始。容量1㌧の水タンクトレーラー4台分の水を住民らに供給した。その後、瀬戸内徳洲会病院の貯水タンクに満水給水したという。

 22日も午前7時から同所で給水態勢を整えたが、古仁屋中心部の断水がほぼ解消されたことから、同日昼頃までに訪れた人はわずか。

 飲料用の水を2㍑分もらいに来たという同町船津の伊藤昭子(しょうこ)さん(63)は「朝、水の濁りが気になった。トイレの水は雨水をバケツにためて使っている」と話した。自宅の周囲の人もクーラーボックスなどを使って同じように対応していたという。

 老人保健施設で働く50代の女性は「昨日は終了ぎりぎりの時間にきたのに、自衛隊の人に快く対応してもらった。ありがたい」と話した。

 21日の断水はなかったという集落でも、22日朝から水の出が悪くなりほぼ断水状態。自衛隊、消防は、同館のほか勝浦、油井、篠川、久慈の5集落に、正午前から給水車を出動させ対応した。

 午後1時に開設された勝浦集落には、消防が生活用水を運搬、自衛隊の飲料給水と一緒に求める人が相次いだ。

 訪れた友美和子さん(39)は「念のため生活水は風呂にためておいた。昨日は大丈夫だったのに朝からちょろちょろっとしか出なくなった。赤い水も出た」と話した。

 同町によると、各地の貯水池に土砂の流入があり、各集落に分水するラインが寸断されている可能性もあるという。水道課職員らが総出で対処に当たっているが、踏み込めない場所もあり、復旧のめどは立っていない。