小学生が昔ながらの漁法体験

海面をたたいて魚を追い込む児童ら=和泊町ワンジョビーチ=

 

 

取れた魚を見せる児童ら=和泊町ワンジョビーチ=

 

海面たたいて魚追い込む
和泊町

 

 【沖永良部】和泊町の和泊小学校と国頭小学校の5年生48人が21日、同町ワンジョビーチで伝統の追い込み漁を体験した。子どもたちは、網にかかったさまざまな魚に驚いた表情をしていた。

 両校の合同体験学習の一環。最初に、講師を務めたえらぶ漁業集落の塩貝和雄さん(62)が講話し、海の危険生物や離岸流の危険性などを説明した。

 潮が引いた午後1時半ごろ、漁を開始。児童らは、沖合約250㍍の場所に仕掛けられた網の近くまで行くと、横一列になって海面をたたき、魚を追い込んでいった。

 ブダイやテングハギ、ベラ、オジサンなど大漁。網にかかったウミヘビを見た子どもたちは「すごく大きい」「怖い」と声をあげた。

 取れた魚は、漁業集落のメンバーらの指導を受けながら、子どもたちでさばき、素揚げにして味わった。

 えらぶ漁業集落の塩貝会長は「島の魚をたくさん食べて、少しでも漁業に興味を持ってほしい」と話した。

 魚を持ってみた和泊小の津田凛莉さん(11)は「変な感触。こんなに大きい魚が取れてびっくり」。廣瀨羽琉さん(11)は「楽しかったし、漁をしながらたくさんの魚を見ることができた」と語った。