訪問看護ステーション「わたりどり」開設

徳之島病院に開設された訪問看護ステーション「わたりどり」オープニングセレモニー(28日、徳之島町)

南3島の在宅患者支援
徳之島病院

 【徳之島】公益財団法人慈愛会・徳之島病院(徳之島町亀津、末満純一院長)で28日、訪問看護ステーション「わたりどり」(吉元初美管理者・所長)のオープニングセレモニーがあった。精神科に特化した同ステーションの開設は同島では初。沖永良部島、与論島を含む南3島の在宅患者たちへの支援体制をさらに充実させる。

 徳之島病院は南3島で唯一の精神科の医療機関。これまでは院内から同3島6町に訪問看護も提供してきた。長期入院患者の地域移行が促進される中で、在宅患者たちが今まで以上に地域で安心安全に自分らしく生活できるよう、訪問看護ステーション(事業所)への発展に取り組んできた。

 「わたりどり」は同病院内施設に設置した。スタッフは8人(看護師7人・事務員1人)。「長年住み慣れた地域やわが家で過ごしたいと願う方々が、安心して自分らしく生活できるよう『その人の心に届く慈愛の看護』」を方針に掲げる。対象患者は約150人。①在宅療養の支援②日常生活の支援(服薬相談・生活環境の整備)などを提供していくという。

 オープニングセレモニーには関係者約40人が参加。末満院長(72)はあいさつで「病院から地域へといわれて長くなるが、患者さんが地域でより安心して生活できる一助にしたい。携わる人たちも自分たちの健康もしっかりと考えて頑張ってほしい」と期待した。

 管理者・所長の吉元さん(50)は「3島を渡り訪問することから『わたりどり』と命名した。患者さんの困り事を一緒になって考え、時には知識を提供し、その方の人生と一緒に歩んでいくことが大切。今後も、地域で安定した暮らしができるよう利用者さんに寄り添い、一緒に歩んでいきたい」と決意を表明。関係者代表でテープカットした。

 同訪問看護ステーションへの問い合わせは電話070・5535・3317(午前8時半~午後5時)へ。