「島らっきょう」料理に挑戦

「島らっきょう」を使ったメニューに挑戦する参加者たち

焼き飯やサラダ、みそ煮など
喜界町 郷土料理体験教室

 隆起サンゴ礁の土壌を生かして栽培する「島らっきょう」を使った郷土料理体験教室が28日、喜界町の中央公民館であった。町民や親子ら34人が参加し、島が育む伝統野菜・島らっきょうの料理づくりに挑戦した。

 生産農家が激減する島らっきょうを再認識し、消費拡大につなげようと同町が主催した。同町産の島らっきょうは例年、5~8月が収穫期。この日は、農福連携を進める「子ども支援ネットワークめばえ」が、喜界高校特別支援学級の生徒と一緒に育てた島らっきょうを使用した。

 調理指導は、同町生活研究グループのメンバーが担当し、焼き飯やかき揚げ、サラダ、酢みそあえなど6品を作った。

 参加者らは、材料を包丁で切ったり、フライパンでいためたりと、和気あいあいと調理を楽しんだ。オリジナルメニューの「みそ煮」では、鶏もも肉やネギと一緒に煮込み、ニンニクのようなホクホクとした甘味が広がるメニューに仕上がった。

 同町農業振興課の担当者は「郷土料理というとイメージは硬いが、現代風の料理にもアレンジされており好評だった」と述べ、「農福連携の推進や島らっきょうの理解につながれば」と話した。

 めばえが生産した島らきょうは、隆起サンゴ礁からできた農薬不使用の土を活用して栽培。皮が薄く繊維が少ないため歯触りが良いのが特長で、糖や脂肪の吸収緩和、殺菌作用やコレステロール値を下げる効果などがあるとされている。ミネラルも豊富で、めばえのホームページや町のふるさと納税などで購入できる。