「きびきび号」出発式でテープカットする伊集院幼村長(中央)
「きびきび号」3日から
集落内コース1日2往復 大和村
大和村は、移動手段を持たない村民のために集落間移動支援車両「きびきび号」の運用をスタートさせた。運行開始となった3日、伊集院幼村長らがテープカットを行い、午前8時45分国直発のバスが今里を目指し出発した。
同村が2019年4月から運行している奄美市内との直行バス「大和村直行バス」は現在、経費削減のため平日5便・土日3便に各2便ずつ減便されている。きびきび号は、補完する交通手段として国土交通省の定める「自家用旅客運送・交通空白地有償運送制度」を導入したもの。
バスは月・水・金の週3日運行。国直~今里間を1日2往復し11集落を回る。特別養護老人ホーム「大和の園」を停留所とするなど集落内を回るルートを採用した。
料金は、65歳以上の高齢者、障がい者手帳保持者、運転免許自主返納者、小学生未満は無料。その他の利用者は1回100円。
車両はトヨタ・ハイエース10人乗り。乗客定員は8人。高齢者や子どもが乗り降りしやすいように、乗降用の扉が開くと低床ステップが出てくる装備が施されている。購入金額は約420万円。22年度県市町村振興協会助成金交付事業で約9割が補助された。運転手2人体制で運行経費は年間約400万円。
運行主体となる同村企画観光課では、「手を挙げてくれればどこでも乗り降りできる。買い物や診療所への通院、親戚・友人との交流に気楽に使ってほしい」と話した。
伊集院村長は「村民が安心して利用できる移動手段になる。今後も大和村ならではの取り組みを進める」と語った。