徳之島町長選

2期連続の無投票で5選を果たし、支持者らと万歳三唱をする高岡氏(4日午後5時頃、役場庁舎前)

高岡氏、連続無投票で5選
「自分と戦い次の4年へ」

 【徳之島】任期満了に伴う徳之島町長選は4日告示され、現職の高岡秀規氏(63)=亀津、無所属=以外に立候補の届け出がなく、町政史上初となる2期連続無投票で5回目の当選を決めた。高岡氏は5期目に向け、「(無投票には)全てを納得してもらっているとは思っていない。初心に帰り自分と戦いながら次の4年間を頑張っていきたい」と抱負を語った。

 午前9時から同町亀津であった出陣式には、支持者ら約100人が集まった。自民党の衆院鹿児島2区支部長の保岡宏武衆院議員、公明党県本部代表の窪田哲也参院議員、金子万寿夫前衆院議員、大久保明伊仙町長、森田弘光天城町長、鎌田愛人瀬戸内町長らが激励。池田豊吉後援会長は4期16年の実績をたたえ、「無風(無投票)状態は憲政の常道を貫いた証し。5期目も公約実現のため必ずや誠意をもって尽くすことを確信している」と後押しした。

 エールを受けた高岡氏は第一声で、奄振法延長や農業振興、人材育成などの課題を挙げ、「地域は人が作る。試行錯誤しながら新しい世代や時代にマッチした政策に取り組むことを約束したい」と熱弁を振るった。

 その後は、選挙カーで町内一円を遊説。13か所で街頭演説した。

 午後5時過ぎ、役場新庁舎前の演説中に無投票での当選が決まった。高岡氏は5選を喜び支援者らと万歳三唱。5期目への決意を語った。

 マイクを握った高岡氏は「当選とともに身の引き締まる思い。まずは環境に配慮した一次産業の構築や、人間力を培う子どもたちの教育に力を入れたい」と抱負。4年後に向けては「大きな交流人口と、徳之島の子どもたちが全国で注目を集めるような地域を作っていきたい。沖縄との交流を通して世界のモデルとなる先進事例を幾つか作っていきたい」と力を込めた。

 高岡氏は、2007年7月の町長選で初当選。今年3月の定例議会で出馬の意思を表明していた。公約は「世界のモデルとなる徳之島町へ」をスローガンに、▽農林水産業の振興▽医療と福祉の充実▽教育の推進▽世界自然遺産登録による交流人口の拡大と均衡ある発展▽ITを活用した産業と誘致活動―など7項目を掲げた。

高岡 秀規 63 無所属現

 徳之島町亀津出身。玉川大学農学部卒。1984年4月から高岡醸造㈱代表取締役。1999年7月~2005年3月まで徳之島町議会議員(6年8か月)。07年7月に徳之島町長選挙に初当選、当選5回。県町村会会長。同町亀津980。