徳之島地区 盗掘・盗採防止合同パトロール

民一体で行われた徳之島盗掘・盗採防止合同パトロールの出発式(7日、徳之島町花徳)

官民連携で世界自然遺産の宝を守ろう!

 【徳之島】徳之島地区自然保護協議会は7日夜、希少野生動植物盗掘・盗採防止パトロールを実施した。観光客などに紛れて世界自然遺産の島の希少種を狙う盗掘・盗採事案の水際防止対策として、関係団体と官民一体で「監視の目と守り」をアピールした。

 5月の大型連休前の恒例の取り組みだったが、諸事情で時期がずれ込んだ。午後7時から徳之島町花徳・里久浜海岸横で出発式。地区自然保護協会員や新たに参加要請した県希少野生動植物保護推進員をはじめ、環境省や徳之島署、県大島支庁徳之島事務所、3町担当者など官民合わせ25人が参加した。

 地区自然保護協の豊村祐一会長(68)はあいさつで、徳之島の宝を守る日頃の個別活動、情報提供に感謝し「池とかあったら特定外来生物シロアゴガエルの鳴き声の有無も確認してほしい」とも。環境省・徳之島管理官事務所の田口知宏国立公園管理官(28)が国立公園保護区や種の保存法、国、県、徳之島3町の指定天然記念物、県と3町の希少種条例など各種規制の概要を解説。夜間パトロールでは特に、「これら指定種を誘引する昆虫トラップも確認してほしい」とも要請した。

 各会員ら出身町を中心に7班に分かれて2、3時間ずつの島内パトロールに出発。自然保護協事務局(天城町企画財政課)によると、幸い不審な車両や人物などの確認はなかった。日常的には、これら関係機関・団体がそれぞれ個別に監視活動を続けている。