「みんなの学校」110人観賞

約110人が観賞した映画「みんなの学校」上映会(9日、瀬戸内町きゅら島交流館)

そして社会が変わっていく
瀬戸内町で上映 「区別なく地域全体で」願い

 「学校が変われば、地域が変わる。そして社会が変わっていく」――。ピンチはチャンス子育て応援会(勝ひろみ代表)は9日、特別支援学級のない公立小学校が舞台のドキュメンタリー映画「みんなの学校」を同町古仁屋のきゅら島交流館で上映した。午前と午後の2回開演。計約110人の来場者が観賞した。

 同会は、町内の「療育」継続を目指し昨年、保護者ら有志で結成。これまでも同会が療育の基本とする「丁寧な子どもとの関わり」を周知するため講演会を開催。町唯一の療育支援施設の2023年度末閉園が決定した際も役場と連携し、次年度以降も別事業所による施設継続が決定している。

 「みんなの学校」(14年制作、106分)は、大阪市立大空小学校の1年間を追ったテレビドキュメンタリーを映画化。初代校長を務めた木村泰子さんを中心に児童・教職員だけでなく保護者、地域の人々が「特別支援学級」のない学校で「不登校ゼロ」を目指す教育現場を映し出す。文化庁芸術祭大賞、日本民間放送連盟賞など受賞多数。

 映画について、同会の朝野真由美さん(45)は「発達あるなしを問わず、区別なく地域全体で(療育を)一緒に取り組めたらと願い、上映した」と話した。

 観賞した古仁屋小の放課後児童支援員、福山久美さん(64)は「同じ方向を目指す姿は学校の理想だと感じた」として「(療育など)情報、理解を共有するためにも、各教育現場の連携が必要だと思う」と話した。

 来年2月11日、大空小学校2代目校長の市場達朗さんの講演会を同館で開催予定。