大島北高「アマンday」

成果を発表する大島北高の生徒たち

「高校生だからできること」
3年間の探究活動成果発表

奄美市笠利町の大島北高校(松本勇二校長、生徒134人)は12日、総合的な探究の時間「アマンday」の探究活動成果発表会を龍郷町のりゅうゆう館文化ホールで開いた。3年生28人が6グループに分かれ、研究テーマの①農業・食②伝統・文化③自然・環境―について、調査結果や考察などを発表。発表者からは「高校生がどれだけ声を上げても何も変わらないと思っていたが、多くの協力や反響があった。高校生だからできることがあると気付いた」などの声も聞かれた。

3年間の探究活動の発表を通し、生徒たちが達成感を感じることで自己肯定感の向上につなげるとともに、探究活動の成果を地域の人に見てもらうことで、地域の問題を共に考えていく機会とし、地域連携を通して同活動の取り組みをより深めていくことが目的。

各グループは①サンゴの保護②海岸ごみの減少対策③佐仁ニンジンの普及④郷土菓子の継承⑤大島紬の普及⑥島口の普及と伝承―について発表。同校1、2年生や古仁屋高校1年生、探究活動の協力者などが参加した。発表後には、参加者からの質問に答え、3年間の探究活動成果に対し多くの拍手が送られた。

同校の魅力化コーディネーターの勝眞一郎さんは「どのグループも発表内容は良くまとまっていた。課題を解決した先の地域の暮らしの変化など、未来の姿が描けるともっと良くなる。しっかりと1、2年生に引き継いでほしい」と講評した。

発表を聞いた古仁屋高校の川崎良徳さんは「循環型で解決を図る取り組みをした発表など素晴らしかった。自分も島を盛り上げる活動をしていきたい」と話した。

サンゴの保護について発表した谷村航さんは「ダイバーからは、活動を始めた時よりサンゴの状態は良くなったと言われた。自分たちの作ったポスターを見て、サンゴが守られていくとうれしい」と語った。