天城町「図書館まつり」

サプライズ登場でわかせた「ごみかいじゅう」=17日、天城町立図書館「図書館まつり」


涼風が抜け始めたガジュマルの緑陰で読み聞かせも

復帰70周年と環境問題テーマに
「ごみかいじゅう」に仰天も

 【徳之島】天城町立図書館(豊蔵錦子館長)の奄美群島日本復帰70周年記念「図書館まつり」が17日夕、同館前庭であった。ガジュマルの緑陰のもと、ちびっ子らを中心に家族連れ約150人が参加。絵本『ごみかいじゅう』の読み聞かせや資源ごみアート、夜店形式のゲームを楽しみながら郷土の歴史と環境問題も考えた。

 読書普及の同イベントは本来、七夕まつりを兼ねて館内開催していたが、コロナ禍を経て昨年初試行した夏祭り形式が大好評に。第2弾の今年は、奄美群島の日本復帰70周年と環境保全など「SDGs(持続可能な開発目標)」もテーマに掲げた。

 ガジュマルの緑陰を涼風が吹き抜け始めた午後4時に開会。豊蔵館長に続き、院田裕一町教育長はあいさつで「(祖国分離下の)8年間は東京などに行くにはパスポートが必要で、学校は教科書もなかった。『私たちは日本人です。日本に帰して下さい』との復帰運動で70年前に実現しました」など分かりやすく説明。

 町教委勤務の叶幸代さん(37)が英語絵本『EricCarie From Head to Toe』と、院田教育長が『ごみかいじゅう』(樟南二高生ら企画・制作、徳之島愛ランド広域連合発行)の読み聞かせも披露。臨場感に富んだ〝雄叫び〟の後、着ぐるみの怪獣が「とくのしま発~少しの意識で豊かな世界を!!」のプラカードを手にサプライズで登場。ちびっ子らを沸かせた。

 工作タイムでは、分別収集されたペットボトルキャップを組み合わせた「日本復帰70周年」などパネルを制作。「お祭りタイム」では、夜店形式のヨーヨーすくいや射的、輪投げなどゲーム、お菓子のプレゼントもあった。

 天城小6年の田井楓凜(かりん)さんは「SDGsのことも分かった。世界自然遺産の島だから、ごみのポイ捨てはやめてほしいと思った」と話していた。