大高陸上部 内之倉さんに学ぶ

大島高校陸上部生徒の指導にあたる内之倉さん(左)

県記録保持者が熱血指導

 2014年インターハイの女子走り幅跳びで準優勝し、県高校記録保持者の内之倉由美さん(26)が20日、奄美市の名瀬運動公園を訪れ、大島高校陸上部(当房晶広顧問)生徒を指導した。短距離や跳躍選手の部員5人は内之倉さんから熱血指導を受け、基本動作や体の使い方を実践的に学んだ。

 内之倉さんは、鹿児島市出身で甲南高校、早稲田大学を経て第一生命に入社。かごしま国体での活躍を期待されたが、コロナ禍による延期を受け20年に現役を引退。今年5月には同社を退社、8月からは第二の人生を歩むためオーストラリアへの移住を決めている。

 訪問のきっかけは5月に行われた県総体での出会い。内之倉さんに指導を受けた部員らとメールでやり取りするうちにトントン拍子で話は進んだ。

 指導では準備運動に始まり、姿勢づくりや体の使い方などで助言。動きをチェックし、個別指導にもあたった。

 2年の文みらいさん(17)は「股関節の可動域が広く、動き自体がお手本のよう。指導を受けられてよかった」と笑顔。2年の今井健心さん(17)は「いつもと違うアプローチの指導でダイナミックな動き作りに生かせた。(走り幅跳びでは)腕をかぶせるタイミングなども聞いてみたい」と話は尽きない様子だった。

 渡豪前の最後の指導となった内之倉さんは、「心掛けてきた練習法としては、大きな目標を立て、逆算して日々のノルマを毎日クリアしてほしい」などとアドバイス。島の部員については「本当に素直でみんな目も輝いている。島という限界を作らず、いい所を伸ばしながら上を目指してほしい」とエールを送った。