「離島甲子園」開催まで1か月

離島甲子園の成功を誓った実行委員会のメンバーら

奄美川商球場で5市町村長らが合同会見
9都県25チーム参加

8月21日から奄美大島で開催される「国土交通大臣杯 第14回全国離島中学生野球大会(離島甲子園)」まで1か月となった21日、試合会場となる奄美市名瀬の奄美川商球場(市民球場)で大会実行委員会(実行委員長・安田壮平奄美市長)による記者会見があった。大会を共同開催する奄美大島5市町村の首長や、昨年11月に死去した元プロ野球選手の村田兆治氏の弟で、大会顧問の村田英光氏らが出席。大会の成功と参加する離島中学生たちの交流促進に期待した。(7面に関連記事)

大会は、奄美群島日本復帰70周年記念事業として、8月21~24日の4日間(滞在期間は25日までの5日間)の日程で開催される。1都8県の26自治体から過去最多と並ぶ25チームが参加。県内からは最多の10チームが出場する。うち奄美関係では、奄美市2チームと龍郷町1チーム、初参加の瀬戸内町と徳之島3町合同が各1チームの計5チームが参加。トーナメントで優勝を争うほか、敗れたチーム同士の交流戦や野球教室なども行い、離島の中学生同士の交流と野球技術向上などを図る。

記者会見は、奄美川商球場バックスクリーン前で行われ、実行委員長の安田奄美市長が「大会まで1か月、しっかりと受け入れ準備を行いたい。島内の方々にもぜひ会場に足を運び、選手たちに大きな声援を送ってもらいたい」などとあいさつ。

村田氏は「離島甲子園は兄・村田兆治の夢でもある。全国の離島中学生たちが野球を通じて強い絆で結ばれる大会にしたい」などと語った。

実行委によると、各チームは選手と監督、コーチの計20人で編成され、選手の保護者らを含め約600人の来島が見込まれるという。選手らの宿泊先として5市町村の宿泊施設が利用される。

離島甲子園は、村田兆治氏の提唱により、2005年夏に佐渡市で開催された「離島交流中学野球大会」が前身。08年に現名称に変更され第1回大会が伊豆大島(東京都)で開催された。県内ではこれまでに10年と18年に種子島で開催されており、奄美群島での開催は初。2019年大会に奄美大島から出場した選手たちが大島高校に進学、「島から甲子園」の夢を実現した。