「少女マンガの世界展in奄美」

漫画家の里中満智子さんが「職業としての少女マンガ家」と題してオンラインで講演した(22日、県奄美パークステージ)

漫画家12人の作品約50点が展示された「少女マンガの世界展in奄美」(22日、田中一村記念美術館企画展示室)

日本女性の歴史を知る
里中満智子さんスペシャルトークも

 奄美市笠利町の県奄美パーク・田中一村記念美術館企画展示室で22日、「少女マンガの世界展in奄美」(NPO法人アマミーナ主催)が始まった。オープニングイベントでは、奄美看護福祉専門学校エイサー部の演舞が披露され、スペシャルオンライントークとして、漫画家の里中満智子さんが出演。「職業としての少女マンガ家」と題して講演した。

 展示会は、海外における日本のポップカルチャーへの認識を高めることを目的に、2005年から北米を中心に3か国で開催され、11年から6か国を巡回。20年以降、コロナ禍により中断された巡回展示は、今回の開催が最後となる。

 戦後から現代にわたり、少女マンガの発展に貢献した漫画家12人による原画作品約50点を出展。里中さんをはじめ、美内すずえさん、松本零士さん、よしながふみさんなど幅広い世代の作品が展示されている。

 あいさつに立った同NPOの徳雅美理事長は「少女マンガの歴史は、時代に合わせて変化した日本女性の歴史」とし、「作家、マンガそのもののエネルギー、パワーを感じ取ってもらえたら」と希望を述べた。

 オンライントークに参加した奄美市名瀬の稲田希望=のぞみ=さん(43)は「少女マンガ、ジェンダーに興味があり参加した。展示会では、自分の表現が難しい思われる時代の、既成の女性像に捉われない作品を多く鑑賞でき良かった」と話した。

 展示会は8月13日まで。入場無料。