「市民と市長のふれあい対話」

住用公民館であった「市民と市長のふれあい対話」。水害対策などを求める意見が相次いだ

水害対策など要望
奄美市住用町

 奄美市の安田壮平市長が市政運営などについて住民と意見交換する「市民と市長のふれあい対話」が23日、奄美市住用町であった。対話は住用支所会議室で第1部、住用公民館で第2部を行い、同町住民らと意見交換した。同公民館であった第2部には、住用地区の住民約20人が参加。6月の大雨で浸水被害などが発生したことから、河川の改修工事や排水用ポンプの配備、急傾斜地などでの土砂崩れ対策などを求める意見が相次いだ。

 ふれあい対話は、安田市長のマニフェストの一つで、地域の課題やニーズを把握し、いち早く市政に生かすことなどを目的に昨年度から実施している。今年度は今年6月に同市名瀬金久地区で1回目の対話を実施。住用地区が2か所目の開催となった。

 ふれあい対話には、安田市長のほか、諏訪哲郎副市長も出席。安田市長が今年度の施政方針と予算編成の概要などを説明。住用、笠利両地区で認定こども園の整備事業を進めていることや、世界自然遺産を活用した地域づくりに取り組んでいることなどに理解を求めた。

 意見交換では、住用町西仲間集落の住民らから、6月の大雨により住用川の支流などで増水、家屋の浸水被害などが相次いだことから、河川の改修工事や排水用のポンプの配備などを求めた。また、大雨によって一部土砂が崩れている場所があるとし、台風シーズンを前に二次災害を懸念、早急の対策を求める要望もあった。

 安田市長は「川に堆積=たいせき=した土砂の除去や危険箇所の点検などを行い、防災対策に努めたい」などとし、河川の改修工事や土砂崩れの恐れのある急傾斜地などの整備については、「県などと連携を取りながら対応したい」と答えた。

 このほか、沖縄県の米軍普天間飛行場所属のオスプレイとみられる飛行機の飛来に関して住民から不安の声が寄せられ、安田市長は「今年に入り飛行回数が増えている可能性もある。防衛省九州防衛局を通じ、米軍側に人家近くでの飛行を避けるよう要望していく」などと述べた。