来場者に奄美・宇検村の味わいをアピールするスタッフたち(左奥が髙島さんで、その隣が伊藤さん)
【東京】千葉県船橋市の東武百貨店で、7月13日から18日まで「第7回沖縄・奄美物産展」が開催され、にぎわった。奄美群島からは食品12、工芸品3社合わせて15社が来場者を迎えた。本場大島紬、黒糖焼酎、スイーツなどが奄美の魅力をアピールしていた。
同百貨店(船橋市本町7―1―1)で開催された物産展は、奄美群島広域事務組合などが主催し「南の島のおいしいあれこれ大集合!」との副題が付いたもの。おなじみの泥染め・藍染Tシャツ(肥後染色)などの工芸品、黒糖焼酎(沖永良部酒造、町田酒造)のほかに、宇検村からは「プリン専門店che」が初出店した。奄美出身のオーナー・髙島聡二さん(51)が、南米エクアドル、ペルーなどを18年間放浪。現地で食べ感動したプリンを意識した逸品。
店頭では宇検村で取れる新鮮卵、黒糖焼酎の紅さんごで香りづけした、濃厚な味わいが自慢のプレーン味(冷蔵)が次々と売れ、280個が3日目には売り切れ。ほか、村内の集落で栽培されている「クミスクチン茶」味など3種の氷山プリン(冷凍)を合わせ計1000個が、最終日には完売となった。
奄美大島のイメージとはかけ離れた「氷山プリン」販売をサポートした一人が、伊藤布佐子さん(49)。船橋市在住の伊藤さんは、サンバを通じて奄美の大ファンとなり、髙島さんとも出会った。「奄美・宇検村の素材を使った、革命的なプリンはいかが」と来場者に声掛けしていた。同市内に住む60代男性は「宇検村は初耳。奄美の味が楽しみです」と商品を買い求めていた。
髙島さんは「完売して何よりでした。出身者や奄美ファンの応援に、感謝しています。次回もぜひ出店したいですね」と言葉を弾ませた。妻・愛子さん(38)と3人の子どもたちと生活する屋鈍に戻り、奮闘の6日間を振り返っていた。