30日郷土芸能部門奄美会場で開催

総文郷土芸能部門の本番を控え団結を図る愛知・松蔭高校和太鼓部(29日=大浜海浜公園)

 

「先人の思いを届けたい」
和太鼓部門出場、愛知・松蔭高校

 

 29日開幕した全国高校総合文化祭(2023かごしま総文)。30日から郷土芸能部門が開催される奄美会場(川商ホール)には全国から52団体の出場が予定されている。同市の三儀山総合体育館では、本番を控えた高校生たちが練習に励む姿が見られる。

 29日午前中に同体育館での練習を終えた愛知・松蔭高校和太鼓部2・3年生53人。午後2時からの会場リハーサルを前に、大浜海浜公園でつかの間の休息をとった。

 砂浜を走り回り南国気分を味わうと、公園の芝生で、笛・太鼓・歌のパートごとに輪になり、〝イメージトレーニング〟に集中した。

 顧問の鷲野浩久教諭によると、同校は生徒数約1000人、うち80人以上が和太鼓部に所属し、総文には7年連続出場しているという。「バチを回転させながら打つ伝統の技法を見てほしい」と見所を話した。

 副部長の3年・杉山奏心(そうしん)さん(18)は「全員で精いっぱいやり切りたい。表情や目線も大事にしている」と話し、演奏する神楽太鼓組曲「祈り」のテーマを「飢饉、疫病と戦い、望まない死を迎えざるを得なかった先人の気持ちを未来に託すこと」と語った。