異文化に触れた貴重な体験報告

マレーシアでの体験を語る奥田さん(右端)と德永さん(左端)

県青少年国際協力体験事業 マレーシア訪問
奥田さん(古仁屋中)、德永さん(育英館高)ら 15人が塩田知事を表敬訪問

 【鹿児島】2023年度県青少年国際協力体験事業でマレーシアを訪れた中高生15人が1日、県庁で塩田康一知事を表敬訪問した。奥田優希さん(古仁屋中3年)、德永理咲さん(育英館高1年、小学5年生まで赤徳小)らが異文化に触れたそれぞれの貴重な体験を報告した。

 同事業は県内の中高生を発展途上国に派遣し、国際協力に対する理解を深め、国際性豊かな人材の育成を目指して1991年から毎年実施している。

 新型コロナウイルス感染症の影響で3年間中止となっていたが、4年ぶりに再開された。134人の応募の中から中学生4人、高校生11人が派遣団員に選ばれた。7月23日から30日までマレーシアのベラ州レンゴン地区に滞在。ホームステイや学校交流、青年海外協力隊の活動視察などを体験した。

 奥田さんは、ホストファミリーの小さな子どもたちと遊んだ体験や「ドリアンの匂いが強烈だったことなどが思い出になった」とし、「奄美も明るく陽気な人が多いけど、それ以上に陽気な人たちが多かった」「マレーシアは発展している所とそうでない所の差が大きいと感じた。海外協力隊の仕事にも興味を持った」と振り返った。

 自身のサンシンを持参した德永さんは、奄美に住んでいた頃に覚えたシマ唄を現地の学校やステイ先で披露したという。「言葉は通じなくても、音楽を通じていろんな人に覚えてもらって声を掛けてもらえたことに感動した」「自分の思い込みや先入観で決め付けるのではなく、実際に自分の目で見て体験することの大切さを実感できた」と感想を話した。