台風6号接近

台風6号の影響で波が激しく打ち寄せる海岸=2日午後12時30分頃、奄美市住用町和瀬

与論で最大瞬間風速38・1㍍
南部で2人けが、9370戸で停電続く
5日以降、再接近の恐れも

 大型で非常に強い台風6号は2日午後3時現在、久米島の西南西約70㌔にあり、時速15㌔の速さで西北西に進んでいる。南部は2日夜に暴風域を抜ける見込みながら、南部と北部は強風域にあり、荒れた天気は長引くとみられる。2日は与論町で最大瞬間風速38・1㍍の猛烈な風が吹いた。奄美地方南部では2人の軽傷が報告された。午後4時現在、沖永良部と与論島の約9370戸で停電が続いている。

 奄美地方は2日、各地で非常に強い風が吹いた。午前0時18分に与論町で38・1㍍の猛烈な風が吹き、午前11時40分に和泊町で27・3㍍、午前6時42分に伊仙町で27・0㍍などの非常に強い風を観測した。

 各自治体の報告によると2日は、和泊町と知名町で風にあおられた2人が転倒しけがを負った。与論町では強風の影響で非住家1棟が全壊した。

 2日は、奄美地方全域に波浪警報、南部に暴風警報が発表された。和泊町、知名町、与論町では、警戒レベル3(高齢者等避難)が発令され、150世帯以上が避難した。

 各地では停電が相次ぎ、2日午後4時現在で和泊町約3980世帯(停電率86・8%)、知名町約3960世帯(同93・1%)、与論町約1430世帯(同39・7%)で停電が続いている。

 台風6号は2日午後3時現在、中心気圧は935ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45㍍で、最大瞬間風速は65㍍。東側280㌔と西側220㌔以内が暴風域、北東側600㌔と南西側500㌔以内が強風域となっている。

 台風は今後、勢力を維持したまま東シナ海に停滞。5日以降は、奄美地方に再接近する恐れもある。

 3日に予想される最大風速(最大瞬間風速)は、北部18㍍(同30㍍)、南部20㍍(同30㍍)で、波の高さは北部、南部ともに6㍍。4日午後6時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で50~100㍉となっている。

 名瀬測候所は、うねりを伴う高波への厳重警戒、暴風への警戒などを呼び掛けている。